東西南北

 自動車利用者にとってガソリン代の値上げは切実な問題だが、9月30日、サンパウロ市では安い給油所を狙って長蛇の車の列ができた。中央部ベラ・ヴィスタにあるガソリン・スタンド「スーパー9」が燃料値上げへの抗議の意味で、先着400人限定で1リットルあたり0・40レアル(給油所の利益相当額)で給油したためだ。午前11時から給油開始なのに、一番早く到着した運転手は午前2時40分に並ぶ気合の入りよう。結局、11~13時の間に400台が合計4千リットルの給油を行った。そんなに早い時間から長時間並んで仕事に影響しなかったのかと心配になるが、安いガソリンを手にいれるためには、ここまでやる必要があるらしい。自動車運転手には頭の痛い話だ。
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 サンパウロ市中央部にあるルーズベルト広場の名称を、今年8月にコロナウイルスで亡くなった名俳優にちなみ、「タルシージオ・メイラ広場」に変えようとする市議会の動きに近隣住民が反対している。この案は市議会の受けが良く、1回目の投票では承認されているが、これに住民が抗議をしている。理由は、ルーズベルトの由来が「第2次大戦時にナチス・ドイツを倒した米国大統領」であり、住民が誇りを持っていたためだ。この問題、果たしてどうなるか。
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 週末のサッカーの全国選手権。注目は今日19時からのブラガンチーノ対コリンチャンス戦。共に今、チームの状態がよく、それぞれ5位、6位につけている。両チーム共、順位を下げなければリベルタドーレス杯に行けるが、同杯の予選免除でグループリーグに入るにはG4入り(4位以内)が必須。その争いでも負けたくないところだ。