《ブラジル》新規感染者の平均1万切る=死者は前週比で25%減少=リオ市では新たな規制緩和も

子供の日のプレゼントを探す人々(Fernando Frazao/Agencia Brasil)

 新型コロナの最初の感染者が確認から600日目の17日は、感染者が前日比で5738人増の2164万4464人となり、7日間平均が9806人まで減少した。
 新規感染者の7日間平均が1万人を切るのは昨年の5月14日の9687人以来だ。17日の回復者は2079万4497人、病院や自宅で観察中の人は24万6685人(感染者の1・1%)だった。観察中の人が24万人台となったのも昨年5月29日の24万7812人以来だ。
 17日の死者は前日比130人増の60万3282人で、7日間平均は324人だった。死者の7日間平均は12日から6日連続で300人台を保っている。現在の平均はピーク時だった4月12日の3124人の約10分の1だ。
 補強接種も含めたワクチン接種進展で感染者や死者が減っている事は、10~16日(感染学上の第41週)の感染者が前週比で33・8%減の7万1545人、死者が同25・2%減の2323人だった事でも判る。
 第41週は12日が休日だったため、今後の動向への注意も必要だ。やはり火曜日が休みだった9月5~11日(感染学上の第36週)は、感染者が前週比で25・4%減、死者も26・6%減少したが、保健省の登録システム変更による混乱もあり、翌週は感染者が116・7%、死者も23・6%増えた。

 ただ、9月はデモ開催などで密が生じた事や、登録システムの混乱などで、9月18日に感染者が過去最多の15万106人増という不測の事態が生じたが、10月は連休中も悪天候で人出が抑えられており、増加回避の可能性もある。
 ワクチン接種進展や感染状態の改善を受け、リオ市市役所は18日、ショッピングセンターやパーティ会場、文化イベント、映画館、劇場、図書館、動物園などの入場制限を解除。ナイトクラブはまだ禁止、スポーツイベントは半数の入場を認めた。
 市立校は18日は1、2、5、9年生が、25日はそれ以外の学年が100%の対面授業に戻る。同市の市立校は1543あり、生徒数は64万4千人、教師も5万人を超える。
 同市ではパケター島やマレー地区のスラム街などで集団接種を行う、接種証明の提示を義務化するなどで、経済活動再開への準備を進めてきた。デルタ株の感染拡大で9月2日を「再開の日」として祝う予定は変更されたが、大晦日のイベントやカーニバルは開催する意向だ。ただ、少なくとも当面マスク着用義務は継続される。
 接種証明の提示とマスク着用は、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)も15日に擁護する見解を表明している。