《ブラジル》株価が不安定な値動き=中国の3Q低成長受け

 18日の株式市場は、中国の21年第3四半期の国内総生産(GDP)が市場の予想を下回る低成長だったとの発表を受け、株価が不安定な値動きを見せた。18日現地サイトが報じている。
 中国政府は現地時間の18日、同国の第3四半期のGDPが4・9%の成長にとどまったと発表した。第1四半期は18・3%、第2四半期は7・9%の成長だったことから、不動産開発会社の恒大集団(Evergrande Group)の問題などで、景気回復が大幅に減速していることをうかがわせた。
 この報道を受け、世界中の株式市場は不安定な動きを見せたが、ブラジルでもブラジリア時間の18日午前10時30分のサンパウロ証券市場(B3)の株価指数は1・20%減の11万3263ポイントを記録。1ドルは1・39%上がって、5・53レアルとなった。レアル安は他の新興国の通貨の動きと軌を一にしている。
 この時間帯は、ペトロブラスの株価が0・63%、ヴァーレが0・82%などの値下がりも見せた。

 だがその後、米国などの国際市場の状況が良かったことなどから、14時41分には0・06%増の11万4647ポイントまで回復したが、16時56分現在は0・05%減の11万4593・83ポイントに下がった。ドルは1・05%高の5・5182レアルとなっている。
 なお、B3は11月8日以降、10時から18時までのオペレーションとなる。
 また、中銀が午前中に発表した経済動向予測調査「フォーカス」によると、年末時点のインフレ予測は28週連続で修正され、8・69%にあがった。他方、21年のGDPの成長予測は5・01%に下方修正された。中国の景気の動向はこの調査の結果には直接的には反映されていないが、最大の貿易相手国である中国の動きや天候異常など、様々な要因がインフレやGDPの動向予想にも影響を与えている。