《サンパウロ州》洞窟崩壊で9人が死亡=訓練中の消防隊員犠牲に

現場の洞窟での救出作業の様子(Foto: Divulgação)

 10月31日未明、サンパウロ州アルチノーポリスで洞窟が崩壊し、訓練中だった市民消防隊員8人と指導員1人が死亡する惨事となった。10月31日、11月1日付現地紙、サイトが報じている。
 崩壊が起こったのはアルチノーポリスの田園地帯にある洞窟で、10月30日午後から訓練のために洞窟内にいた消防隊員ら28人のうち、10人が生き埋めになった。この訓練は、リベイロン・プレットにある学校「リアル・ライフ・トレイナメントス」が主催していた。
 崩壊現場にいた消防隊員の一部は無事に脱出することができた。また、生き埋めになった10人の内の1人は、半身が地表に出ており、救出されたが、骨折や低体温症などを起こしており、ヘリコプターで病院に搬送され、入院加療中だ。
 だが、残る9人は助からなかった。救出された遺体は法医学研究所に運ばれた後、1日に遺族に引き渡された。
 9人の内、指導員を含む6人はバタタイス市在住者で、同市市長が3日間の服喪を宣言。1日に同市体育館で合同葬が行われた。

 残る3人は、サンパウロ州のアルチノーポリスとサレス・オリヴェイラ、ミナス州モンテ・サントの在住者だった。
 現場付近では30日から強い雨が降り続けており、地盤がゆるんだことが原因と考えられている。
 州防災局や軍警の消防隊は、「このような訓練を行うとの連絡(届出)は受けていなかった」と語っている。
 リアル・ライフ校長のセバスチャン・アブレウ氏によると、「こうした訓練は普通に行われていた」というが、今回の訓練を行うための許可を受けていたかは明らかにしていない。アブレウ氏は、雨のために訓練を延期する可能性もあったが、現場の指導者たちが継続を決めたと語っている。

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