《ブラジル》iFoodアプリ=店名が親大統領派用語に改変?=ハッキング被害の可能性

 出前配達専用アプリ「iFood」が2日夜、ボルソナロ大統領支持者に特徴的な言動にアプリ名を変えられる事態が発生。ハッキング被害であると疑われている。3日付現地紙、サイトが報じている。
 2日、iFoodのアプリに登録されているレストランなどの名前が、「ワクチンは人を殺す」「ペチスタ(労働者党員)は共産主義者」「ボルソナロ2022」「ルーラは泥棒」など、ボルソナロ氏の支持者が日頃から頻繁にする言葉にすりかえられる異常事態が発生した。

 中には2018年3月に殺害された元リオ市会議員マリエレ・フランコ氏を侮辱する内容のものもあった。
 iFood側によると、同社のアプリを利用している店舗の6%ほどがこのような被害にあったという。店舗名などの変更は、登録されたレストランの情報などを書き込めるような許可を受けた従業員のアカウントで行われていたが、同社では、従業員の犯行ではなく、ハッカーによる犯罪行為と見ている。
 iFoodによると、同アプリを利用する消費者に関しては、カード番号その他の情報が漏れるといった被害は起こっていないとしている。

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