《ブラジル》上院議長が口頭試問集中開催を懇願=12月頭までに最高裁新判事決まるか

 ロドリゴ・パシェコ上院議長は3日、上院の憲政委員会(CCJ)に対して「口頭試問(サバチーナ)の開催を急がせる」との発言を行った。サバチーナの対象には、CCJのダヴィ・アルコルンブレ上議が拒み続けている最高裁判事候補のアンドレ・メンドンサ氏も含まれている。4日付現地紙が報じている。
 パシェコ議長は具体的な名前を挙げなかったが、「サバチーナの開催を促したい」とし、それを11月30日、12月1、2日の3日間に定めた。また、各職務に指名されたのにサバチーナを受けていない人物への試問は、この3日間で終わらせるように指示した。
 それは、11月15日までは上院の予定が詰まっており、さらに12月に入ると外国での公務がある上議が存在するため、今年中にサバチーナを行うとすると、そこしかないためだという。

 11、12月に行われるサバチーナでは複数の公職に指名された人物が対象となるが、その中には、7月にボルソナロ大統領が指名した最高裁判事候補のアンドレ・メンドンサ氏も含まれている。
 CCJのダヴィ・アルコルンブレ委員長はメンドンサ氏の指名が気に入っておらず、「ボルソナロ氏の任期中はサバチーナを行わない」と知人に話すなどしていた。また、CCJそのものが5週間にわたって開かれないという、異常事態も起きている。
 これに対し、連邦政府側の議員たちがアルコルンブレ上議に圧力をかけており、委員長罷免との声も出ていた。