《ブラジル》上院がイルマン・ドゥルセ偲ぶ休日案承認=ブラジル初の女性聖人を顕彰して

イルマン・ドゥルセ(Senado Federal)

 上院で22日、ブラジルを代表する女性聖職者だったイルマン・ドゥルセ(1914〜92年)をたたえる祝日を設ける法案を承認。上院に回されることになった。22、23日付現地紙、サイトが報じている。
 イルマン・ドゥルセという名前は、シスター、修道女を意味するイルマンに洗礼名を組んだものだ。
 アンジェロ・コロネル上議(社会民主党・PSD)が報告官をつとめた法案は、賛成多数で承認された。下院でも承認されれば、バイア州民が同氏を偲ぶ日と定めている8月13日が国の休日のひとつに加えられることになる。

 ドゥルセは20世紀後半のブラジルを代表する聖職者で、北東部バイア州での貧困者救済のための慈善活動は高く評価され、存命中だった1988年にはノーベル平和賞の候補にも推薦されていた。
 1992年に亡くなった後も彼女の伝説は絶えず語られ続け、2019年10月には、カトリック教会が「奇跡を起こした」と認定した聖職者のみに認められる聖者に加える列聖式が行われた。
 死後27年での聖人化は、ブラジル人女性としてはじめてであるだけでなく、世界歴代3位という異例の速さで、彼女の業績がどれほど高く評価されていたかを表している。