二宮正人さん=リオ・ブランコ勲章異例の3度目=今回はコメンダドール位受章

 国外就労者情報援護センター(CIATE)の理事長などを務める二宮正人氏(73歳、長野県)が、ブラジル外務省からリオ・ブランコ国家勲章コメンダドール位受章を受けた。11月25日付けの連邦官報で発表された。
 7日に外務省からの電話連絡で知ったという二宮氏は、「大変名誉な事。令和元年の秋には日本政府から瑞宝中綬章を受けましたが、ブラジルからもらえると思いませんでした」と喜びのコメントを寄せた。
 二宮氏は1989年に同章のカヴァレイロ位、1998年にオフィシャル位を受章しており、今回で3回目となる。「頂く度に等級があがっていますが、外務省の人も3回勲章をもらっている人は異例だとおっしゃっていた」と説明する。
 日伯交流促進への貢献が認められ、受章となった同章。来年4月で30周年を迎えるCIATEで長らく日伯間の橋渡しを担い、今月3日と4日には国際シンポジウムを終えたばかり。「大統領や要人の通訳を務める機会もあり、選ばれる理由の一つになったかも」と振り返る。
 二宮氏によると同章には5つの等級があり、上からグランドクロス位、グランドオフィシャル位、コメンダドール位、オフィシャル位、カヴァレイロ位になっており、等級によっては貰える人も限られる。
 グランドクロス位は大統領や大臣、グランドオフィシャルは連邦上院議員や副大臣や軍人中将などのみが貰えるもの。今回受けたコメンダドール位は科学者や大学教授など民間人等も受章できる最高位だという。
 例年4月20日の「外交官の日」に受章式が開催され、受章者がブラジリアへ一堂に会し、大統領からメダルを受けていた。新型コロナウイルス感染症が世界的に流行してからは、昨年と今年にかけてブラジリアでの受章式は中止となっている。