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連載小説

安慶名栄子著『篤成』(5)

第2章  夢のブラジル 【無料朝刊サービス登録】PDF版へのリンクに加え、毎日の新しい記事の見出しだけを、本文ページへのリンクをつけてメールで無料配信しています。メールアドレスを書き込み、「申し込み」ボタンを押すだけです。メールチェックのついでに気になる記事をクリック!  船内での活動は豊富で、若い人たちの間では相撲や柔道、腕相 ...

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安慶名栄子著『篤成』(4)

 那覇港では、家族、親戚、友人達がそれぞれ別れのテープをしっかり握っていました。汽笛が鳴った。もはや別れは避けられないでしょう。大規模な「鎌倉丸」がゆっくりと水面を滑り出し、段々と遠ざかっていくと同時にテープが一本ずつ切れていきました。別れに胸が引き裂かれるように、次々と脳裏をよぎる悲しみのほんの一部や込み上げる恋しさ。桟橋に残 ...

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安慶名栄子著『篤成』(3)

 私は、安慶名篤成と同様に1世移民としてそれぞれの苦難を生きてこられた皆さんに本書の一読をお薦めしたい。  またブラジル生まれの新しい世代の皆さんにもポルトガル語版で是非とも一読されますようお薦めしたい。  一世移民の苦難を共に生きてきた子弟が書き綴った本書は、どんな困難の中にあっても家族の絆は如何にあるべきかを問い、そして人は ...

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安慶名栄子著『篤成』(2)

 私は安慶名栄子から、この本を沖縄の親戚の皆さんに父の足跡を知って頂きたく日本語に翻訳したい、という相談を受け、早速宮原ジャネ朋代にお願いして出来上がった翻訳文を一気に読みました。いや、引き込まれるように読み続けずにはおれませんでした。読み終わって後も感動の波が私の胸の中に波打っていました。  その名も知らない故安慶名篤成の足跡 ...

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安慶名栄子著『篤成』(1)

《はじめに》  メロ・クラレッテ 【無料朝刊サービス登録】PDF版へのリンクに加え、毎日の新しい記事の見出しだけを、本文ページへのリンクをつけてメールで無料配信しています。メールアドレスを書き込み、「申し込み」ボタンを押すだけです。メールチェックのついでに気になる記事をクリック! 想像もしなかった道を進み、ついに実現されようとす ...

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中島宏著『クリスト・レイ』第152話

 マルコスのように、このブラジルしか知らない人にとっては、なかなか想像しにくいことかもしれないけど、国を移す、移民するということは、大きな世界が開けると同時に、後にして来た国から脱却する痛みというものが伴うの。それは表面的にはなかなか見えない分、重いものがあるけど、しかしそれは、移民にとって避けて通れない道でもあるわね。  後に ...

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中島宏著『クリスト・レイ』第151話

 それはたとえば、日本から来た農業移民の人たちが、この植民地のようにまず自分たちだけで固まって、同じ所を開拓して農場を造っていくということにも似ているのじゃないかしら。彼らにとっては、その方が安心だし、同じ国から来ている気心の知れた人たちと一緒に仕事をすれば、間違いないという考えがあるから、結局、こういう形のものが出来上がってい ...

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中島宏著『クリスト・レイ』第150話

 それは、以前にマルコスも指摘したように、このブラジルでのカトリック教会にあるキリスト像とは、変わるはずはないのだけど、現実にはしかし、そこには厳然とした違いがあるわけね。 こんなことを言ったらおかしいかもしれないけど、私たち隠れキリシタンが持つキリスト像は、他の教会のものとは違うということね。同じキリスト像がなぜ違うのだと聞か ...

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中島宏著『クリスト・レイ』第149話

 逆境の嵐の中で、自分の進路を変えることなく生き続けるということは、並大抵の精神力ではできないことでしょう。もちろん、強風に応じてそれなりの対応を心がけながら凌がねばならず、常に一定方向に進んでいけばいいというものでもないでしょうし。その辺りの柔軟性というか、駆け引きの呼吸も分かっていないと、ちょっとした隙から一度に強風に煽られ ...

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中島宏著『クリスト・レイ』第148話

 じゃあ、自分たちは、この国の土になるのかということだけど、まさにその通りということね。私たちは最初からそういう考えで移民して来ているし、それが本来の移民だというふうに信じてもいるわけね。 そういう発想は、日本を中心にした考え方から見れば、ちょっと理解しがたい雰囲気があるかもしれないけど、しかし、目をもっと広いところに移せば、そ ...

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