ポ語を勉強し始めた時、男女が混じった集団を指す時は、男性が一人でも含まれていたら「eles」(彼ら)になると知り驚いた。「ポルトガルやブラジルはマシズモ(男性優位主義)の国なのだろう」と想像していたが、実際に来てみるとそれほどでもないと感じた。「ブラジル人は基本的にマシスタよ」と言う女友達は皆仕事をしていて、男性と同じように扱 ...
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チリリッカの本職は政治家か、ピエロか
罰則のある義務投票という制度が生む〃鬼っ子〃、批判票が誰に入るかを予想するのは実に難しい。国民性を見抜く必要があるだからだ。かつてどの候補にも入れたくない場合、動物に投票して「人間にふさわしい候補がいない」と抗議していた▼手書き投票の時代、1959年のサンパウロ市議選挙では動物園のサイ「カカレッソ」に10万票が集まって〃当選〃 ...
続きを読む »一椀の茶が生む世界平和
茶道裏千家が今年で中南米布教60周年を迎えた。60年前に中南米に渡って茶道を伝えた15代前家元の千玄室大宗匠も45年ぶりに来伯し、92歳にして心身の衰えを感じさせない、かくしゃくたる姿を見せた。年に数回は精力的に海外へ行き茶を広めるという。そんな同氏の思想の根底には「一椀の茶から平和が生まれる」との想いがある▼第2次大戦中に二 ...
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大統領選の一次投票でマリナはジウマと並び、決選投票では過半数を制して圧勝する―支持率調査でそんな筋書きが出てきた。カリスマ性が高いマリナが、カンポスの飛行機事故死という劇的状況を踏み台にして出馬した結果、支持率急上昇を見せた▼今の状態が続けばマリナ派単独当選すら可能だ。可能だが、それをやると来年からの議会運営が困難だ。マリナ派 ...
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「マー・カー・コー」―。8月28日、ブラジル杯のサントス対グレミオ戦で、サントスのキーパーに人種差別の野次が飛んだ。22歳の女性サポーターが声高に叫ぶ姿はテレビでも放映されたが、人口の半分以上が黒人か黒人系の混血(パルド)という国でさえこのような行為が起きるのはなぜだろう▼サルと呼ばれた時はこらえていたアラーニャ選手は、鳴きま ...
続きを読む »実は日本文化に造詣が深いレミンスキー
写真を見るとクィーンのフレディ・マーキュリーに雰囲気が似ていないこともない詩人の故パウロ・レミンスキーは実験的な詩を書き、ヒッピー世代のカウンターカルチャーを象徴する人物の一人だったようだ。文学好きの友人の中では好きだという人が多く、書店でもよく著書を見かける人気の詩人だ。今年生誕70周年を迎え、出身地クリチーバでは記念の催し ...
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米国人政治学者のジーン・シャープ(86歳)は「非暴力抵抗運動の父」と呼ばれる。朝鮮戦争の時に「良心的兵役拒否」で9カ月服役、ハーバード大学の国際関係センターで研究を行い、著書『独裁体制から民主主義へ』『武器なき民衆の抵抗』等は数十カ国で訳され、〃アラブの春〃や〃東欧民主化〃など、長い間続いてきた独裁政権を民衆が打倒した一連の抗 ...
続きを読む »沖縄文化の不可侵性
本土の人間の場合は、時間とともに希薄になりがちな県人同士の絆だが、沖縄県系イベントに行くと強烈なそれが今も存在していると感じる。ユダヤ民族のように、差別や抑圧を受けた歴史的経緯を持つ集団ほど、移住後も内部に強い求心力が続くのだろうか▼先日、サンパウロ市ガゼッタ劇場であった「国立劇場おきなわ」公演は、当地に住む県系人の特殊性がひ ...
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NHK・BS1で15、16日に放送された勝ち負け抗争を扱った『遠い祖国』(前、後篇)を見た。貴重な証言を集める意欲には敬服したが、見終わった後に「何が言いたいのか…」という不完全燃焼感が残った▼まるで、悪いのは「開戦直後に移民を捨てて帰国した日本外交官」と「移民を迫害したブラジル政府」であり、「祖国に捨てられた可哀想な日本移民 ...
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地下鉄の駅のビリェッテ・ウニコ入金の列に並んでいた時、年配の婦人が10代の妊婦に「列の前に入っていいのよ」と言うのを見た。当の妊婦が感謝しつつ「大丈夫です」と答えると、婦人の方も「お母さんも赤ちゃんも元気な証拠ね」と言葉を返す▼婦人が自分も娘が3人いてその内の一人が10代で子供を産み、今は孫が3人などと話している内に順番が来て ...
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