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2006年

ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の〃順不同〃事典――=連載(4)=フェイジョアーダ=豆と肉を煮込んだ常食料理

2006年1月25日(水)  今日のブラジルで、フェイジョアーダ (Feijoada) といえば、黒豆(インゲンのなかで黒色の品種)と塩漬け肉やケーシング(腸詰め)などを、いっしょに煮込んだ料理とされている。この料理は、かつて、「フェイジョアーダ・カリオカ」(リオ式のフェイジョアーダ)と呼ばれていた。フェイジョアーダといえば、こ ...

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阪神大震災から11年=あの頃、日系ブラジル人は――被災体験記者が聞く=連載(4)=苦難乗り越えた日系人=「記者も忘れず生きたい」

2006年1月20日(金)  昨年十二月二十二日、総務省消防庁は、兵庫県内の阪神大震災の死者数六千四百一人を改め、一人多い六千四百二人とすると発表した。十一年経った今でも爪あとは残っている。それとは裏腹に、何事もなかったかのように整然としている神戸の街並。約六百メートルにわたって横倒しになった阪神高速道路も、一年八ヵ月後には全線 ...

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JICA青年ボランティア リレーエッセイ=最前線から =連載(26)=東万梨花=トメアス総合農業協同組合=パラエンセのスピリット

2006年1月19日(木)  乾期になり、八月くらいから工場の主力製品「アサイ」の搾汁が始まった。パラ州特有の椰子で、果実は径一・五センチ弱、重量二グラム弱ととても小さいが果房にビッシリとつく。  高い位置に結実するので木に登り、枝を切り落とし、果実を一つ一つ収穫する。収穫した果実は温水にしばらく浸すと果皮が柔らかくなり、実の入 ...

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阪神大震災から11年=あの頃、日系ブラジル人は――被災体験記者が聞く=連載(3)=車椅子生活になった今=前田さん=演劇、福祉支援実践し幸せ

2006年1月19日(木)  地震前日の夜、「気味が悪い」と感じるほど大きく、濃いオレンジ色の月が出ていたのを今でもはっきり覚えている。地震の予兆と思われるものをあとになって「そういえば」と思い返す人が多い。  当時、兵庫県尼崎市内の工場に出稼ぎをしていた前田シジネイ晃生さん(あきお、30、三世)も前日、ひどい吐き気に襲われ、地 ...

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阪神大震災から11年=あの頃、日系ブラジル人は――被災体験記者が聞く=連載(2)=夢か現実か分らなかった=猪坂スエリーさん=初体験、恐怖で震え

2006年1月18日(水)  地震発生から七日後の二十四日午前、グアルーリョス空港に三十六人のブラジル人被災者が無事、到着した。帰国費用はブラジル政府が一切負担。一刻も早く、ブラジルに帰って親、兄弟に無事を知らせたい―。そう願いながらも、すぐには帰国できず避難所に身を寄せていたブラジル人は約百人いたという。  県費留学生として、 ...

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阪神大震災から11年=あの頃、日系ブラジル人は――被災体験記者が聞く=連載(1)=倒壊家屋の下敷に―失神=筒井律子さん=受けた沢山の優しさ

2006年1月17日(火)  午前五時四十六分―。また、あの寒い朝を思い出す。一九九五年一月十七日、近畿地方を襲った阪神・淡路大震災は、一瞬にして神戸を灰色の街に変えた。記者は当時十一歳。被害が最もひどかった神戸市東灘区に住んでいた。次々と運ばれる遺体、瓦礫の下から聞こえてくるうめき声。まるで爆撃を受けたかのような家、ビル、高速 ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の”順不同”事典――=連載(3)=ジャルジン=すてきな相手をみつける恋の広場

2006年1月14日(土)  ジャルジン (Jardim) は、町の中心部にある、「花壇をそなえた広場」のこと。大きさはさまざまだが、矩形(多くの場合長方形)で、外周に小石をモザイク状にならべた、石畳(歩道)がある。歩道の端(車道と接する付近)に、三人掛けのベンチが、いくつも用意されている。ジャルジンは、若い男女が出会う場所とし ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の〃順不同〃事典――=連載(2)=ジャネラ=若いふたりをとりもつ窓

2006年1月13日(金)  ジャネラ (Janela) は「窓」にちがいないが、別の意味は、「未知のふたりが知り合う場所」、または「窓を仲介する若い男女の出会い」。二十世紀初めころまでのブラジルで、年ごろの女性(とくに十六歳から十八歳)が、すてきな結婚相手を選ぼうとするときに、しばしば利用した手段。封建思想が支配していた時代、 ...

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JICA青年ボランティア リレーエッセイ=最前線から =連載(25)=森川奈美=マリリア日系文化体育協会=書道に日本語は必要?

2006年1月12日(木)  ここ二カ月ほど書道出張で、近くはパラナ州、遠くはロンドニア州まで行き、日本語学校で授業したり、日本祭りでイベントを行ったりした。出張では人数が集まれば日系人でも非日系人でもかまわない。  サンパウロ州パカエンブという町を訪れた時のことである。日本語学校の生徒だけでは人数が少ないからと、地元の方がブラ ...

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ブラジル雑語ノート――「和泉雅之・編」の〃順不同〃事典――=連載(1)=セレナッタ=彼女のハートを射止める即興歌

2006年1月12日(木)  和泉雅之さんが「ブラジル雑語ノート」を書いている。わたしたちが日常日本語のなかに、ごく普通のように交え、その意味についてなんら疑わないポ語単語がたくさんある。ところが、それが案外正しくない。和泉さんのノートを読めば、楽しくそのことばの来歴、意味、周辺を知ることができる。以下、ノートのなかのいくつかを ...

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