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2011年

第16回=ペリー来航が歴史の分岐点=琉球独立図った米国政府

ニッケイ新聞 2011年12月17日付け  沖縄県の近代史をめくると、その最初には「ペリー来航」が記されているが、実は、本土の歴史とは少々違う。  通常は1854年に7隻の軍艦を引き連れて横浜沖に迫り、3月に日米和親条約を調印したことはよく知られている。ところが、その直ぐ後、その船団は那覇に寄港して7月に、琉球王国とも「琉米修好 ...

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第15回=逆遠隔地ナショナリズム=海外に学べとの掛け声

ニッケイ新聞 2011年12月16日付け  前節で見てきたように沖縄県では方々で「海外には〃明治の沖縄〃が残っている」との言葉を聞いた。海外県系人がウチナー意識を継承している姿をみて、母県側の市民は自らのあるべき姿を再確認しているようだ。郷土愛ともいえるし、ナショナリズム傾向、エスニック志向のような方向性も内包しているようだ。 ...

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第14回=母県が失った何か南米に=〝明治の沖縄〟と肝心

ニッケイ新聞 2011年12月15日付け  父が臣道聯盟員だった保久原淳次さん、父が勝ち組だった玉木さんは、親を通して〃明治の沖縄〃を引き継いでいる。二人に共通するのは、国や郷土を愛する想いが親に強かったことだ。沖縄ブラジルの絆の土台には、このような切ない志の積み重ねがあった。   ☆     那覇市内の沖縄青年会館で10月15 ...

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第13回=ご真影踏まず〃島送り〃=故郷でやり直した戦勝帰国者

ニッケイ新聞 2011年12月14日付け  「日本が勝っていると信じて、父は終戦後の1954年、20歳だった私を連れて沖縄に帰ってきました」。那覇市内の青年会館で10月15日晩、ブラジル沖縄協会と沖縄産業開発青年隊が共催したブラジル県人会役員歓迎懇親会の場で、玉木良子さん(たまき・よしこ、78、二世)=那覇在住=は、初対面の記者 ...

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第12回=明治の精神を持つ県系人=ルーツ意識深める二世ら

ニッケイ新聞 2011年12月13日付け  「ここはお国を何万里、はなれて遠きブラジルの、赤い夕日に照らされて、友は野末の石の下」。そんな「戦友」の替え歌が戦前移民の間ではよく歌われていた。夢に見る故郷は、いつも自分が離れた時そのままであった。  全日本移民25万人の過半数である13万人を占めた「団塊世代」(1926年から35年 ...

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第11回=沖縄方言で胸を張る=ルーツ目覚めるブラジル二世

ニッケイ新聞 2011年12月10日付け  ブラジル最大手エスタード紙の論説委員、保久原ジョルジ淳次さん(65、二世)は息子を連れて世界のウチナーンチュ大会に初参加した。  彼は今年の講演会で「4年前まで自分が日系人だと意識したことはなかった」とブラジル人性を強調していたが、今回「まるで家に帰ってきたみたいだ」と興奮している様子 ...

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第10回=特異なブラジル県人会=戦後移民の多さが特徴

ニッケイ新聞 2011年12月9日付け  ブラジル日本都道府県人会連合会には、おそらく世界で唯一、47県全てが揃っている。米国にも多くの県人会があるが、地域ごとに活動しており、全国規模でまとまった連合会活動をする組織はないようだ。  ほとんどの県人会がサンパウロ市、なかでもリベルダーデ区に集中しており、この高密度な状況は世界でも ...

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第9回=南米各国で存在感示す=沖縄県系が約7割は普通

ニッケイ新聞 2011年12月8日付け  「ぺルーの日系団体で一番大きいのは沖縄県人会、でも全体を統括しているのはペルー日系人協会です」。首都リマで旅行社を経営する玉城ルイスさん(76、二世)は、そう語り、全日系人口は8万〜10万人でウチナーンチュはその7割を占めると補足した。  世界のウチナーンチュ大会の参加者数に関しては、第 ...

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第8回=ニューカレドニア=敗戦で出自を封印した子孫=「沖縄の家」で活性化へ

ニッケイ新聞 2011年12月7日付け  移民史研究家の津田睦美さんはNC県人会の誕生を記述する一文をこう締めくくる。  《日本人の血をひくということだけで差別の対象になった時代、日本人の父親に対する愛情や記憶を封印せざるをえなかった二世は戦争被害者であり、60年以上の時を経て、ようやくそこから這い出し、自分たちの記憶を忘却の彼 ...

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第7回=120年経て覚醒する子孫意識=初訪沖のNカレドニア勢

ニッケイ新聞 2011年12月6日付け  世界のウチナーンチュ大会の開会式会場には不思議な集団が座っていた。沖縄県系人というよりは、普通の白人の一群だ。  「誰だろう」と疑問を感じて声をかけると、初参加のニューカレドニア(以下NC)沖縄日系人会の一団45人だった。オーストラリア大陸の北東部からさらに1200キロほど東の太平洋に浮 ...

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