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歯止めかからぬ会員減少=10%会費値上げを決定=50周年に向けての課題=文協理事会

12月1日(水)

 ブラジル日本文化協会(上原幸啓会長)は十九日午後六時半から第三百四十九回理事会を同会議室で開催し、来年の会費を一〇%値上げすることなどを決議した。文協では、法人、個人ともに会員減少に歯止めがかからず、何らかの対策が必要だと何年も前から叫ばれ続けており、来年の五十周年に向けて課題を再確認した形だ。

 十月現在の会員総数は二千二百五十(今年一月=二千二百七十一)と二十一減で、うち法人会員が二百三十三社(同二百四十二社)と九社減、個人としては高額の会費を払ってくれる特別会員が百二十四人(同百三十人)と六人減、普通会員が千八百九十三人(同千八百九十九人)で六人減となっている。
 全会費収入の六割を占めるのは法人会員だが、特に減少が激しい。人数としては最も多いのは普通会員だが、全会費に占める割合は三割程度だ。法人会員へ配慮して値上げ率を下げる案や据え置く案も出され、長時間の討議が行われたが結局は一律一〇%値上げとなった。
 決議をうけて、現在は年会費百レアルの個人会員は来年から百十レアルとなる。ただし、恒例の割引きキャンペーンにより二月までに払った会員は一割引の百レアルとなる。
 その他、業界大手のトレビザン・コンサルタント社に、二百万レアルに上るINSS追徴金などの税金問題に関する経営診断を依頼しており、その第一回目の報告が行われた。どのようにしたら慈善団体登録を戻せるかなど、対応策が協議された。
 午後九時半、上原会長は閉会の言葉で「会員しか参加できないイベントをするとか、会員は半額で参加できるとか、加入する特典を増やす努力が必要だ。その件を専門に担当する委員会を作らなくては」と呼びかけた。さらに「役員が率先して会員を連れてこなくてはいかない。議論よりも行動を優先させる時が来た」と熱く語ったが、この件に関する議決は特になかった。

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