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日本語センター=来年早々20周年記念式典=ベテランの仕事評価=功労者数十人表彰を=若手に日語教育の魅力訴える

2005年12月14日(水)

 ブラジル日本語センター(旧日本語普及センター、谷広海理事長)は、〇六年一月十四日午後一時三十分から、創立二十周年記念式典を開く。一世教師が高齢化で現役を退き二世が増えていく中、ベテランをねぎらい若手を激励するような式にする考え。功労者の表彰とパネルディスカッションを計画している。
 「日本語教育は、曲がり角に来ている。七十歳を超えた教師が次々に引退。代わりに二・三世が増え、生徒も日本語が全く分からない状態で教室に入ってきます」。
 谷理事長は、日本語センターが時代の変わり目にあることを痛感。同センターの今後の展開のあり方について、慎重に考えていきたい、というという。
 一世の高齢化は、かねてから指摘されてきた。創立二十周年を機に、ベテランの仕事をきちんと評価したいところ。「ボランティア的に働いてきた方がたくさんいます」(同理事長)。二十五年以上経験がある人や創立者など、数十人を功労者として表彰する見込みだ。
 パネルディスカッションのテーマは「日本語教育 今、昔」。サンパウロ市内・近郊・州内・他州のベテラン教師五人に、仕事上の苦楽や若手教師へのアドバイスを語ってもらい、日本語教育の魅力を訴えていくのが狙いだ。
 「現場の声というのは、人に訴える力があるはず。若い人を元気づける効果を持つのではないだろうか」(事務局)と期待している。
 同センターは〇六年から、教師の待遇改善などを図るため教師認定をスタート。さらに、教師の職歴・研修歴なども調査する。
 谷理事長は「日本語センターの理事はボランティアでやってもらっています。私たちがどんな仕事をしているのか、分かってもらえるような式にしたい」と話している。

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