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希望の家に米一トン=山口ロータリーが寄贈

2006年5月12日(金)

 山口ロータリークラブ(貞國燿会長)から希望の家福祉協会(木多喜八郎理事長)への米の寄贈式が九日、山口県文化協会で行なわれた。
 山口県文化協会(平中信行会長)が仲介する形で、昨年から希望の家に食料品の寄贈が始まり、今年で二回目。
 今回寄贈されたのは、外米七一〇キログラムと日本米五七五キログラムの計一二八五キログラム。ドル高のなか、山口ロータリーから送金されてくる十万円で、できるだけ一トンを越すようにと考慮して贈呈された。
 同ロータリーでは、十年ほど前から、孤児院に食料品を届けていた。山口県文化協会の伊藤紀美子事務局長が仲介人となり、これまで贈った合計は十トン以上になる。
 十年という節目の年で援助を打ち切ろうと予定していたが、「子供も含めて面倒を見ている日系の福祉団体施設」の存在を重視し、今後は希望の園へ援助することに決め、仲介役も伊藤事務局長から山口県文化協会へ移行した。
 寄贈式には希望の家、山口県文化協会から関係者が出席。木多理事長は「私達の福祉団体を選んでもらってうれしい」と感謝の言葉を述べた。
 希望の家では今年入園者が増え、九十四人になった。寄贈されたお米で四カ月ほどは維持できるという。ブラジル政府からの福祉団体への援助金はないため、同園では、三五%が家族からの寄付、残りは会社や個人の寄付金、催しなどの収入で運営されている。 「この米贈呈はできるだけ続けていきたい」と語る平中会長。「日本人がブラジル社会に溶け込むのはなかなか難しい。だからこそ日系社会を守っていってほしい」と述べた。

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