ニッケイ新聞 2008年2月28日付け
三選を認めていない定款により、会長を退任してから二年。以前から今選挙出馬の可能性が取り沙汰されてきた。
宮城県人会は今年、県人会創立五十五周年、七夕祭り三十周年を迎えるため、会としても多忙な一年。さらに最近になって地方からの七夕飾りの依頼が増えていることもあり、「悩みに悩んだ」と胸の内を語る。最終的な出馬は二十六日に決断したという。
出馬の可能性があることは総会の場などで伝えているので、宮城県人会では了解を得ている、という。
会長をめざす中沢氏にとって問題となるのは、二〇〇五年の第八回日本祭の会計問題に端を発した、外部業者と県連との裁判。この件について問うと、「裁判沙汰にするべきではない」と現執行部の方針に否定的な見方を示し、自身が選ばれた場合話し合いによる解決を目指す考えを語った。
四十五県人会長のうち、十四人を必要とするシャッパについては、現時点で「半分ほど集まっている」と明かし、「締め切り(総会の十日前)までにはなんとかシャッパを組みたい」と述べた。
重点公約として掲げる日本祭については「後継者育成と地方発展のために」とその重要性を強調。
さらに「交流活性化のために、各県人会の内情を調査、把握して、特徴を生かして活性化を目指したい」と県人会活性化に取組む意向を見せる。
対日本・母県との関係については、「母国に対しておんぶに抱っこではなく、お互いが協力していくべき」と話し、「日本とのパイプを使って、より良い関係を作りたい」と語った。
この他、サンパウロ州百周年記念事業の一つでもあるチエテ川セボロンの「日本島」についても、県連として協力を行っていきたい、との考えも示した。
二回続けて複数シャッパによる選挙の可能性が高まってきた県連役員改選。現執行部側からは、与儀昭雄副会長を会長候補とするシャッパが提出される見通しとなっている。