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天皇陛下誕生日=陛下の健康と弥栄を祈念=文協、総領事館公邸で=在位20年、ご成婚50年の節目の年=「日本と世界のシンボル」

ニッケイ新聞 2009年12月11日付け

 天皇陛下が今月23日で76歳の誕生日を迎えられるにあたり、コロニア団体主催の「天皇誕生日祝賀会」が10日午前、文協貴賓室で行われた。約30人が出席した。今年4月にご成婚50年、同11月にはご即位20周年を迎えられた節目の年。なお、正午過ぎからは、総領事館公邸でも祝賀会が行われ、約400人が陛下の健康と皇室の弥栄を祈った。

 ブラジル日本文化福祉協会、ブラジル日本都道府県人会連合会、サンパウロ日伯援護協会、日伯文化連盟、ブラジル日系老人クラブ連合会の共催。
 文協コーラス部による両国歌斉唱後、文協の木多喜八郎会長はあいさつのなかで今年の海外日系人協会で陛下と謁見したことを振り返り、「いつもと変わらぬコロニアを思うお言葉に感動した。日本民族の血を受け継ぐものとして、これからもブラジル発展のために努力していきたい」と話した。
 来賓を代表し、在サンパウロ総領事館の小林雅彦首席領事は、「このような行事が毎年行われている事を知り、日系社会の温かい気持ちを感じた。76歳の誕生日をお祝いするとともに、両国の関係発展に努力することが、陛下のお気持ちに応えることになる」と表情を引締めた。
 県連の園田昭憲副会長の発声により、両陛下の肖像画の前で、万歳三唱が行われた。援協の森口イナシオ会長が乾杯の音頭を取り、出席者らは皇室の弥栄を祈った。
 ノロエステ連合日伯文化協会の白石一資会長(74、二世)は、「戦前、父母から厳しく東洋遥拝をするよう教育された。コロニアやブラジルのことを忘れずにいて下さるのは有り難いこと。陛下は日本だけでなく、世界のシンボル」と誇らしげに話した。
 ブラジル日本会議の小森広会長(80、鹿児島)は、「両陛下の健康と弥栄を祈りたい。今日は陛下が日本国の象徴であることを再認識する日。それを誇りに我々もブラジルで頑張っていきたい」と胸を張った。
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 サンパウロ市モルンビー区の総領事公邸の祝賀会には、約400人が集まった。
 大部一秋総領事は、天皇陛下が皇太子殿下時代を含め、計3回来伯されたことに触れたうえで、「76歳の御誕生日、御在位20年、御成婚50年と喜ばしいことが二重、三重になり、みなさんと一緒にお祝いでき嬉しく思う」と述べた。
 先月、瑞宝中綬章を受勲した坂手實さん(74、二世)は勲章を胸に出席。「日本がまとまり、栄えているのは天皇陛下の存在が大きい。御成婚50年という記念の年に受章し、参加できてありがたい」と話した。
 松柏学園・大志万学園からは川村真由実校長と川村真倫子さんが親子で参加。皇太子殿下時代に二度謁見、天皇陛下になられてから、生徒たちとも共に言葉を交わした真倫子さんは、「健康状態が心配ですが、日本の要としていつまでもお元気なことをお祈りします」と笑顔を見せた。

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