《ブラジル》東京五輪 体操個人総合でレベッカ銀=柔道のマイラは3大会連続銅

銀メダルを獲得したレベッカ(Jonne Roriz)

 東京五輪で現地時間の29日、女子柔道78キロ級ではマイラ・アギアルがブラジル女子では初の個人技での3大会連続となる銅メダル、女子体操ではレベッカ・アンドラーデが個人総合で体操女子ではブラジル初となる銀メダルを獲得した。29日付現地サイトが報じている。
 この日、2回戦から出場したマイラは、同戦でインバル・ラニル(イスラエル)に一本勝ちしたが、準々決勝でアナ・マリア・ワグナー(ドイツ)に延長戦の末、技ありで敗れた。
 だが、敗者復活戦に回ったマイラは、アレクサンドラ・バビンツェワ(ロシア)に一本勝ちして3位決定戦に駒を進めた後、ユン・ヒョンジ(韓国)にも一本勝ちを決め、銅メダルを獲得した。
 これでマイラは2012年のロンドン、16年のリオと3大会連続での銅メダル獲得となった。マイラは試合後、「今回が一番うれしい。乗り越えなければならないことの連続だったから」と、故障続きで手術の連続だった近年の苦難を涙で振り返った。
 他方、女子体操個人総合に臨んだレベッカ・アンドラーデは予選から好調で、2位で通過していた。また、リオ五輪で19歳で4冠を達成して世界的に話題となり、今大会でも最有力の優勝候補と目されていたシモーン・バイルズ(米国)が団体総合の決勝戦で負傷して途中棄権、個人総合の競技にも欠場するなど予想外の事態も起き、実質1位で決勝に進んだ。

 決勝でレベッカは跳馬からスタート。ここで15300点の高得点を記録して、2位との点差を広げた。
 続く段違い平行棒では14666点。首位は保ったが、2位のスニーザ・リー(米国)との差は縮まった。
 続く平均台では13566点だったが、判定の異議申し立てがあり13666点に上がった。だが、この時点で2位に落ちた。
 最終演技は床運動だったが、ここで彼女は「ファヴェーラのダンス」と題した演技を披露。場外に2度出るミスはあったが、高難度の技を決めて13666点を獲得し、スニーザ・リーに次ぐ2位で銀メダルを獲得。本番でのケガは「心の健康」が理由として個人総合の場では応援に徹したバイルズからの拍手も受けるなど、ブラジル体操界のレベル向上を実証した。
 レベッカは大サンパウロ市圏グアルーリョス出身の22歳。15~19年に右ひざの手術を3度受け、試合からも遠のいていたが、見事に復帰し、メダルの夢を果たした。試合後は「このメダルはみんなのおかげ」と感謝を示した彼女には、8月1日の跳馬と2日の床に、さらなるメダルの夢がかかっている。

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