コラム
薬物事件にからんで日本国内で逮捕されるブラジル人が増加している。
警察庁が発表した統計によれば、今年上半期に薬物事犯で検挙されたブラジル人は七十五人。昨年一位のイランを抜き、国籍別に見ると在日外国人中で最多となった。
うち五十五人は覚せい剤に関わるものだ。営利犯での検挙者がないことから、末端の使用者が多いのではないか。
「遠い日本まで行って、どうして」。麻薬だけではない。在日ブラジル人が関わる事件・事故の報道を目にする度に思うのだ。
数字だけで判断するのは短絡的かもしれない。でも、これは深刻な問題なのではないだろうか。
別の統計によれば、毎年日本で二十丁以上のブラジル製拳銃が押収されているという。状況は深く、静かに進む。気が付いた時に手遅れにならないために、何ができるだろうか。 (ま)
2006/09/06
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