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特別寄稿

『余は至高の総統なり』訳出終了=刊行までに横たわる数々の難題=パラグァイ在住 坂本邦雄

 厚かましくも自分の非力を顧みず、故アウグスト・ロア・バストス氏(1917年―2005年)の『Yo el Supremo=余は至高の総統なり』(1974年)の邦訳に、長らく挑戦していた。  だが、この度ヤッと終わった。  彼はパラグァイが誇る大文豪で、スペイン語語圏内ではノーベル文学賞と謂われスペインの1989年度セルバンテス文 ...

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ウイルスはどこから来たのか=サンパウロ市在住 遠藤永観

 「人間も自然の一部」の文明に還ろう――世界中の人々が毎日、戦々恐々としている。  にもかかわらず、大自然を現わしている神は愛深い目で人々を見ている―――去る3月8日、ある団体での式典で日本の代表者が新型肺炎、コロナウイルス感染発生のしくみを淡々と述べているのを聞いて、このような感じを抱き、だいぶ安堵の胸をなでおろした。  式典 ...

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見直される靴を脱ぐ日本の習慣=問い直されるあいさつの抱擁=聖市在住 佐藤フランシスコ紀行

 世界保健機関(WHO)の3月29日データによると、イタリアの新型コロナウイルスの感染者数9万2472件、死亡者数1万23人、米国の10万3321件、死亡者数1668人と比較すると、日本の1693人、死亡者数52人という数字は小さい。  日本では早々と1月15日に最初の感染者が発生して、学校が臨時休校になりました。ですが、今では ...

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デカセギ定住化30周年=多文化共生時代を生きる日系経営者=(1)

仕事と同胞ボランティアに全力=経営者目指し19歳で訪日=37歳で夢の電設会社を創業=友電設(ゆうでんせつ 本社・神奈川県横浜市)川崎俊広社長 13年後のいま、社員100人超で全国規模の事業を展開=社員の80%は日系ブラジル人、電気工事士の資格取得で家庭と生活が安定  電気工事士の国家資格取得で、デカセギ文化を変えていく新たなトレ ...

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汎米のコロナ対策会議に出席して=保健大臣出席、日本の対応評価=在ブラジル大使館 参事官兼医務官 ICD 岡本洋幸、国立国際医療研究センター 総合感染症科長 大曲貴夫

 カーニバル直前、ブラジリアの日本国大使館の岡本洋幸医務官らが連名で「来週から始まるカーニバルには大量の外国人観光客が押し寄せる。それに混ざって感染者がやってくる可能性が指摘されている。しかもブラジルはカーニバル後から徐々に冬の時期になる。アジアでは3月以降に沈静化したとしても、季節が逆の南米ではそれから感染時期に入るので注意が ...

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サンパウロ州に外出禁止令=急速に広がるコロナウイルス 駒形 秀雄

 昨年末、中国武漢市で始まった新型コロナウイルス病は2月~3月中にイタリアを始めとするヨーロッパを席捲し、今月からはここブラジルでも急速に拡大の様相を見せています。  これに対し連邦政府、特にボルソナロ大統領は国民を元気付けようとして「一寸したカゼみたいなものさ」と公衆の面前に普段どおり現れていましたが、その内、医療、保健関係者 ...

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疫病終息までの過ごし方、心構え=老人特有の病の対処法とは=聖市ビラ・カロン在住 毛利律子

 とうとうサンパウロも、コロナウィルスによる死者が出た。不要不急な用事以外は、特に高齢者は外出禁止とということである。 平穏無事な時は、「きょうよう」「きょういく」のすすめ  私は、サンパウロ市で所属する文芸クラブの機関誌に拙文を投稿している。そこに先日、高齢者には「きょうよう」と「きょういく」が必須である―という文章を書いた。 ...

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心田を開発するアマゾン森林農法=フィリピン農業に貢献した日本人=神奈川県在住 松田パウロ(林業技師)=(5)

少食知多の時代へ  ラテン社会では、東洋の仏教思想である『小欲知足』は通じない。  強欲な支配者との対立が深まる社会で、個人の欲を制限することは弾圧と受け取られやすい。  万人が理解できるご利益(りやく)のある表現として、小欲を少食と表現してみたい。  農作物や家畜や人には、栄養の吸収性を高め、無駄なく有効に吸収させる手法は、す ...

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心田を開発するアマゾン森林農法=フィリピン農業に貢献した日本人=神奈川県在住 松田パウロ(林業技師)=(4)

カカオの楽園アマゾニア  戦前の高拓生は、教養の高い若者ゆえに、すぐれた発酵食品に巡り会い、アマゾニアの風物を楽しんできた形跡がある。アマゾニアは1960年代に入り、南伯から押し寄せるブドウ酢に圧倒され、農家の自家製のカカオ果実酢は、ほとんど消滅してしまった。  南伯のブドウ酢は、安定した品質と価格であるが、酢酸発酵の進行を楽し ...

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心田を開発するアマゾン森林農法=フィリピン農業に貢献した日本人=神奈川県在住 松田パウロ(林業技師)=(3)

椰子酒で乾杯  太平洋戦争直後、ビザヤの島々に進駐したアメリカの海兵たちは、島の男が全く働かないことに驚いたと言う。朝から椰子酒を呑み、まどろんでいるからだ。  その椰子酒は「チュバ」と呼ぶ。適時ココヤシに登り、花穂を切り、直径20センチメートルほどの竹の筒をぶら下げれば発酵は開始する。  好みの酸度で仲間でまわし呑む。天然の麹 ...

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