ニッケイ新聞 2008年9月3日付け
六月に起きた岩手・宮城内陸地震の被害に対し、岩手県人会を通じて四十万円あまりの義援金が送られた。
千田県人会長がいうように、すでに集まった金額、全体の被害額に比べればわずかな額かもしれないが、ブラジル側関係者の思いは伝わったはずだ。
〇四年に起きた新潟県中越地震、〇七年の能登半島地震(石川県)などの時にも、それぞれの県人会を中心にブラジルからも多額の義援金が寄せられた。自然災害は悲しいことだが、今回岩手県知事が「県人のつながりはありがたいと思った」と話したように、母県とのつながりの深さは、こんな時にも現れてくるのかもしれない。
「『おんぶにだっこ』ばかりでなく、少しでもお手伝いできれば」と千田会長は話していた。こうした気持ちは世代が移っても受け継がれていくだろうか。 (ま)