コラム　オーリャ！

ニッケイ新聞　２０１０年２月１８日付け

　「７７歳は長寿と言えず」（共同１７日付）―そんな見出しが目に飛び込んできた。石川県白山市議会が１７日、７７歳に敬老金を贈呈しないことを決めた。
　市側は「時代に合わせ制度を見直したい」とか。予算の関係だろうが、理由はともかく、あったものがなくなると寂しい。
　一転、コロニアでは文協の白寿者表彰があり、元気なお年寄りが代理人を付けることなく、大勢参加する。楽しみにしている人も多く、また誇りであろう。
　日本人の平均寿命（０９年７月）は、男は７９歳、女は８６歳を越え、共に過去最高。７７歳と言えば確かに平均寿命よりは下だが、押し並べて論ずるより、個人に焦点をあて労苦を労いたい。　都道府県からの敬老金が、０８年に宮城県人会を最後に消滅した今、コロニア社会も無関心ではいられない。　　（仙）