ニッケイ新聞 2010年5月15日付け
まさか? いや、でも本当―サンパウロ州サウト市で起きた強盗事件の現場は、何と警察署。携帯電話がクロナージェンされたと訴えるため13日の午後警察に赴いた女性が、後から入ってきた2人組に襲われ、銀行から下ろしたばかりの現金1万3500レアル入りのバッグを取られたというもの。もみ合う様子に気付いた警官は、夫婦喧嘩だと考えて放っておいたというが、2対1の夫婦喧嘩があるはずもなし。強盗とのもみ合いで怪我した腕の包帯も痛々しい女性の心は、警察への不信感と恐怖心で痛んでいる?
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サンパウロ市の地下鉄コリンチアンス・イタケーラ駅で09年12月に保護された11歳少年がハイチ出身であった事から、国際警察と連邦警察が捜査に乗り出したと14日付伯字紙。国際的な人身売買グループに連れてこられたと思われる少年は、サンパウロ州を経てフランス領ギアナに行く途中、同駅ではぐれてしまい、保護されたと見られている。ハイチでの地震直後にも、家族がまだ生存している子供を含む2カ月~12歳の子供を連れて、ドミニカ共和国との国境を越えようとした米国人10人検挙という事件があったが、子供を対象とした人員売買の実態は未だ解明し切れていない。今回の少年保護で、ブラジルも国際警察の捜査対象とされてしまった様だ。
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14日に封切りとなる映画の紹介記事が同日付エスタード紙に掲載された。サンパウロ市ブラス区のサンヴィト祭りのために食事を準備したりする婦人達を扱った映画で、台所に立つ婦人達が興じる顔の何と生き生きとしている事! 映画〃サンヴィトの母〃はサンルイス大通り50番のシルコロ・イタリアノで上映。サンヴィト祭りは5月22日から7月7日までの土、日にブラス区で開催。