そのうち、「親戚の安瀬盛次に、店を継がせては……」という声が上がった。 安瀬は以前、数カ月、この店を手伝ったことがあり、債権者の一人が覚えていたのである。「鈍重、牛の如し」と評されたが、鋭い閃きを見せることもあった。真面目で働き者でもあった。推薦者は、そこを見込んだのである。 この店主が夜逃げをしたアルマゼンを継ぐという話、凡 ...
続きを読む »2015年8月5日の記事一覧
小櫃使節団、松柏を訪問=3人の生徒が交流に意欲
松柏・大志万学院と姉妹提携を結ぶ君津市立小櫃小・中学校から、「第20回訪伯使節団」が先月26日に来伯した。今回の参加者は、橋本暁香さん(小6)、鳥海謙介君(中1)、小倉颯真君(同)3人の生徒と利光正之中学校長、浅井完教諭、父母会の加藤みちえさんの6人。 両校は1973年から隔年で訪問団を派遣し、交流を行なう。生徒らはホームステ ...
続きを読む »「激動の昭和の名曲を」=日本人の心の歌、16日
コロニアの歌の祭典『第15回日本人の心の歌チャリティーショー』(重田エルゾ実行委員長)が、16日午前10時から文協大講堂(Rua Sao Joaquim, 381, Liberdade)で開催される。バンド・グループフレンズ主催、入場料30レ。 外交120周年、終戦70周年を記念し、60人のコロニア歌手が明治から平成までの名曲 ...
続きを読む »宿世(すくせ)の縁=松井太郎=(15)
愛なき者の婚姻の悲劇であった。それにひきかえ友人は、神によって結ばれた緑は、人為によっては離せないという堅い信念よりきているように思えた。万事ことにあたって静かなること林のごとしという心境に太一は打たれた。 これは追憶もかすむほどの遠い過去になるが、はなは自分の選択した道をえらんだのだし、太一も自分の当為をなしただけであった。 ...
続きを読む »親友のお姉さんを悼んで
先週、ブラジル人の親友の姉が急死した。コラム子より年下の30代前半で急性心筋梗塞。なんの前触れもなく突然だった。 家族ぐるみで親しくしていたから、葬儀に駆けつけた際、彼女のご両親、旦那さん、まだ小さい娘さん、弟である親友が号泣する姿に涙をこらえ切れなかった。 この国では事件や事故で亡くなる人の数は多い。彼女の場合も、発作が起き ...
続きを読む »動物実験廃止に向かうブラジル
ブラジルが欧州などに続き、動物実験廃止の方向へと動き出した。国家衛生監督庁(Anvisa)が先月30日、動物実験コントロール連邦審議会(Concea)が指定する17種類の代替法を認可したことによる。医薬品や化粧品の開発にあたり、皮膚や目への刺激性試験など一部の試験に対する動物実験を、5年を限度に禁じるという▼この動きへの決定打 ...
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