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コラム 樹海

 日本移民百周年は五年後に迫った。半世紀前の五十年祭を上回る大イベントが繰り広げられるだろう。この祭典開催のため先ごろブラジル日本移民百周年祭典執行委員会が創設された。委員長に上原幸啓・文協会長、副委員長には五団体の代表が就くことに決まった。また〃不備な点の修正〃を条件に『規定』も承認されている▼先週、三回にわたって本紙(7面)に掲載された『規定』を読んでため息ついた人も多かろう。それは日本語の字句に関してである。まず第一章(目的)の第一条〈国内外に在住する日系ブラジル人…〉の箇所にひっかかる。これだと肝心の「日本人一世」の顔が見えてこない。日系ブラジル人とは、二、三世以降のブラジル国籍者を指す。言うまでもなく移民は一世(日本人)であり、一世は[帰化人は別として]日系ブラジル人ではない。あくまでも日本国籍を持つ日本人であり、日本の選挙権も与えられている。日系ブラジル人と呼んでも〃日系ニッポン人〃とは言わない。『規定』のこの部分にはやはり〃日本人〃を謳う必要があるのではないか。検討の余地は残っている▼これから日本の官公庁や民間団体に出される「日本語文書」の場合は確かな日本語でありたい。『規定』の中で日本の出先公館を〈領事館〉としているが、正確ではない。当地で大使館のほか全伯主要7地区に置かれているのは、すべて〈総領事館〉【Consulado Geral do Japao】である。  (田)

03/07/09