カルナバル期間中の、禅寺での座禅はニュースになる。見出しは大体決まっており、「喧噪」と「静寂」を対比したものだ。カルナバルにそっぽを向くわけではないが、ブラジル人知識階級が、座禅の意味を理解して、精神一統する……。ほかとはちょっと違うんだ、といった雰囲気がある。
ところが、である。近年、街は喧噪がなくなった。住宅街、商店街は森閑としており、車の走行騒音も激減する。つまり、禅寺に入らなくても、静かに過ごせるようになった。
市内の中級住宅街(以上?)になると、住民がシチオ、別荘に出掛けてしまう。カルナバルへの〃参加率〃は、下がる一方で、単に連休をもたらしてくれる、ありがたい期間となった。喧噪は一カ所に集められ、そこで発散。昔に比べ、なんだか寂しくなった気もするのだが。(神)
05/2/12