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東西南北

ニッケイ新聞 2007年10月23日付け

 日本でいう国勢調査に当たるブラジル地理統計院調査で、昨年は人口一万九八七七人だったのに、今年は九八七七人と、半減した町がある。バイア州のカアチバがそれ。全国では三〇七四の自治体(全体の五五%)が人口減少と報告されているが、この調査結果を見直せと言い募っている市長たちがいる。これは、人口に従って国庫から支給される予算の配分が減るため。七〇%の自治体が国からの補助金等を当てにしているというのが実態というから、無理もないか。
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 全身の骨が生まれ変わるには三年から四年と言うが、喫煙が習慣化した人が煙草を吸わなくなると、五年目くらいで肺がんの罹患率が下がり始め、一五年経つと危険度は九〇%減少という。研究者は、一日一五本吸う人が一日七本にするだけでガン罹患率は二七%減ると報告。今月十二日に亡くなったパウロ・アウトランも肺がんで亡くなったが、二〇〇六年の肺がんによる死者は二万七〇〇〇人だという。
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 我が子の死は身を斬られるよりつらいと言うが、生死の程もわからぬのもつらい。サンパウロ州グアリューリョス市のウーゴ君(一〇歳)が今月二日から行方不明で母親は涙の毎日。また、エスピリト・サント州のカリアシカ市の病院で十九日朝、ニセ看護婦が現れ、生後間もない赤ちゃんを連れ出し、行方をくらました。初めての子供の誕生に喜んだ両親は、一転し、悲嘆に暮れている。
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 サンパウロ州カンピーナス市で二十一日未明、酔って帰宅した大工が、奥さんと幼児に暴行。奥さんの悲鳴を聞いて駆けつけた八人の男性から集団暴行を受け、死亡した。刑務所でも婦女暴行者はリンチを受けやすいというが。

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