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ニッケイ新聞 2008年3月6日付け

 脇坂ジェニさんの「NARA万葉世界賞」の受賞は、地元の奈良新聞、奈良日日新聞だけでなく、読売、朝日、毎日、産経と全国紙にも取り上げられた。日本の読者もブラジル日系社会の側面を知るきっかけとなったのではないか。日本文化の源泉ともいえる万葉集研究での笠戸丸二世の受賞―。ある意味、百年を象徴していると同時に、コロニアはこの受賞を大いに誇っていい。
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 来場者のほとんどは非日系人だったが、大好評だった結城座公演。記者会見が行われた際に、関係者に対して、入場券はまだ販売中なのか聞いたところ、「もう入場券はない」との返答。公演当日は会場中を埋め尽くすぐらいの人が来るのだろう、と思っていたが、会場の後ろの方は空席が目立っていた状態だった。せっかく大好評だったのに、来場者が限られてしまったのは少々残念な話だ。
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 エスタード紙によれば、外国でのブラジル人の刑務所収監者が激増しており、この十二年間で九百二十一人から四千二十人に脹れあがっている。この間に、外国へ移住したブラジル人は百万人から三百万人に増加しているからそれを上回るペースだ。都市別に見ると収監数の世界最多は米国マイアミの千二百人、二番目がスペイン・マドリッドの四百人、三番目はなんと名古屋の二百二十四人。日本ではブラジル人犯罪がやけに酷いように取り上げられているが、それより遙かに多い米国などではどうなのか。