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ニッケイ新聞 2008年4月5日付け

 今年は「日仏交流百五十年」の年であることから、両国の観光関係機関が広島・厳島神社にある大鳥居とフランス西部の修道院モン・サン・ミシェルを広告デザインに選んだ。潮の干潮により、海上に浮かび上がる姿で有名な両国の世界遺産が対面するポスター・チラシ二万枚が配布される。それなら、「日伯交流年」のデザイン、同じく世界遺産のイグアスーの滝に中に立つ大鳥居でも良かった!?
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 (財)日本海事広報協会が出版している隔月誌「海と船の雑誌・ラメール」が三/四月号で、第一回ブラジル日本移民船「笠戸丸」の出帆百年を特集した。神戸の旧移住センター、メリケンパークの移民乗船記念碑などを紹介。第一回移民の人間模様や、太平洋戦争で撃沈されるまでの笠戸丸の歴史、ロシア沖への最後の航海について文章が寄せられているほか、移住船の系譜、最後の移民船「ぶらじる丸」の川島裕船長へのインタビューなどを掲載している。全八十ページのうち約三十ページを割く気合の入れようだ。
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 イタリア人と仏陀、とはちょっと不思議な組み合わせ。パラナ州都クリチーバではこの五~六日に仏陀の生誕をいわう花祭りを、イタリア人集住地区として有名なサンタフェリシダーデで行う。「小イタリア」とも呼ばれる観光地で、巨大なイタリア料理店が軒を連ねている。いわく「民族が協力している様を表現する」のがコンセプトとか。この組み合わせが、いかにもブラジルらしい?