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東西南北

ニッケイ新聞 2009年1月20日付け

 ブラジルでは、イタリアでの殺人の罪を問われているバチスチ容疑者の亡命容認が取り沙汰されているが、イラクでは、ブッシュ大統領に靴を投げつけ、一躍英雄扱いにされたに見えたジャーナリストがスイスへの亡命を希望しているという。アラブ世界では、靴底を見せることが相手への攻撃の意味を持つというが、牢の中で骨を折られたりしている同氏の苦しみを、靴を使ってふざけてみせたルーラ大統領は知るや、知らずや。
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 農産物の収穫と販売、輸出が過去最高を記録した〇七、〇八年に対し、二月から始まる〇九年の穀物収穫は一〇四億レアルの減収との見通し。コモディティー価格下落や営農資金の不足、南部の旱魃が原因で、先物取引が少なかった分、市場に出回る農産物が例年より多く、買い取り価格下落で短期的にはインフレ抑制に役立つとの見方もある。後半期の収量増と、一日も早い営農資金回復が望まれている。
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 健康管理の一つとしての補助食品利用で栄養バランスを崩す例もあるというが、スポーツ愛好家の利用する補助食品の四つに一つは、筋肉増強剤入り。ホルモンバランスを崩したり、ガン発生率や攻撃性が高まったりする例や、毛深くなるなどの外観の変化も報告されているとか。補助食品も、薬同様、医師などの指導を受けて使用することが望ましい。
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 二十―二十一日と持たれる通貨政策委員会で取り上げられる課題で、注目されるのは、経済基本金利の引き下げ。十二月のデフレなど、〃インフレ抑圧のための高金利政策〃撤回への材料になりそうな数字も出ており、景気後退に歯止めをかける意味でも中銀への圧力が強まっている。