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東西南北

ニッケイ新聞 2009年8月6日付け

 五日に大分市の九石ドームで行われたスルガ銀行チャンピオンシップで、南米選手権覇者のインテルナシオナルが、ナビスコカップ覇者の大分トリニータを2対1で破り、優勝カップをさらった。創立一〇〇年の記念の年に、二つ目のタイトルを獲得したチームは、七日に南大河州ポルト・アレグレに凱旋する。
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 新型インフルエンザ治療薬タミフルの処方範囲拡大と報じた直後だが、四日現在の新型インフルによる死者は、サンパウロ州五〇人、南大河州二九人、パラナ州二五人、リオ州一九人、サンタカタリーナ州三人、バイア、ペルナンブコ、パライバ州各一人で計一二九人に。州内の検査施設開設で発見が早くなったパラナ州では二一人の報告には驚いたが、他の州でも、検査結果が早く出ていれば助かったケースもあり得る。一方、米国ディズニー観光の女子学生(15)死亡事件では、判定検査が陰性だった事で医師の判断に狂いが生じた可能性も強いようだ。判定検査の誤りは五〇%と高く、グループの中に新型インフルと診断された少女もいた中、ガイドや医師ら、現場の判断の甘さが指摘されている。
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 四日付フォーリャ紙によれば、ブラジルの授乳(母乳栄養)期間が、九年間で二三・四日から五四・一日に延びたという。一日付エスタード紙には、世界保健機構が、母親が母乳だけを一年間与えていれば、世界では年間一三〇万人の子供が命を落とさずに済むと発表した記事が出たばかりだが、実際には、六カ月まで母乳栄養の子供は四〇%。母体の持つ免疫の他、各乳児に必要な成分を含む母乳だが、働いている、母乳が出ない、乳房の形が悪くなどといった理由で、授乳期間がなかなか延びないのが実態だ。

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