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サンパウロ州歯科技工士協会創立者に聞く=連載(上)

健康広場

2005年11月2日(水)

 歯科技工士は国内に約二万人いると推計されている。そのうち日系人の割合は二%~五%。日系人口はブラジルで一%に満たないから、その比率は大きいと言える。歯科技工士の魅力とはいったい何なのだろうか。横浜市で今月、歯科技工士の国際会議が開かれる。サンパウロ州歯科技工士協会の創立者、喜屋武シロさんが主催者から取材を受けた。以下、その内容を抜粋して紹介する。
 ──生年月日は。
 沖縄県出身の移民の子として、一九三六年二月十一日にサンパウロ州ペデルネイラス市で生まれました。
 ──歯科技工士になった理由は。
 最初は野菜の行商や洗濯屋をやっていましたが、満足のいく仕事ではないと感じ、歯科技工士になることにしました。サンパウロ市内のあるラボラトリオで、(歯科技工士の)仕事を始め、そこで様々な技術を磨きました。
 ──いつ、どこの学校を卒業しましたか。
 一九六二年にサンパウロ大学で資格試験を受けました。理論と実践の試験だったのですが、私の成績は十点満点で九・五点。八十人の受験者中トップで合格しました。
 ──歯科技工士になった後、どのような職場で働き、どんな気持ちでしたか。
 証明書を得た後、仕事の技能と美を追究するため、ブラジルや世界で名の知れた先生が出席される数々の会議に参加しました。
 またPKトーマス氏、スミヤ・ホボ氏、クニヒデ・テラカワ氏など権威ある多くの先生の講義を受講。米国・欧州にも行ってセミナーに参加したほか、ドイツのコロニアで専門家二百人を集めて実施された国際デンタル・ショーにも足を運びました。
 ──APDESPを創立したのは。
 アルゼンチン、ウルグアイ、メキシコで各種会議や講演会に参加して、ブラジルとラテンアメリカ諸国の交流を促進するため、技術・社会的なイベントを実現させなければならないと感じました。
 第九回ラテンアメリカ会議で、ラテンアメリカ連盟の理事会に入りました。同連盟はスペインを含めた南米諸国が参加するイベントを実施するのが目的でした。その後APDESPが生まれ、第十回ラテンアメリカ会議と第一回パウリスタ歯科技工士会議を主催しました。(つづく)

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