ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル 鉱山ダム決壊事故続報》5ダム周辺の住民75人退避=決壊したのと同じ方式で建設

《ブラジル 鉱山ダム決壊事故続報》5ダム周辺の住民75人退避=決壊したのと同じ方式で建設

ダムが決壊した場合の被害シミュレーションを行うノーヴァ・リマ市(ノーヴァ・リマ市役所)

ダムが決壊した場合の被害シミュレーションを行うノーヴァ・リマ市(ノーヴァ・リマ市役所)

【既報関連】ミナス州ブルマジーニョ市で1月25日に発生した大型鉱山ダム決壊事故に関して、ダム管理会社の鉄鋼大手ヴァーレは、同じミナス州のオウロ・プレット市、ノーヴァ・リマ市内にある五つのダムの周辺エリアから総勢75人の住民の一時退避活動を始めた。
 五つのダムは、ヴァルジェン・グランデダム(ノーヴァ・リマ)、フォルキーリャⅠ、Ⅱ、Ⅲダム、グルッポダム(オウロ・プレット)だ。これら全ては、1月末に決壊したブルマジーニョ市のダムと同じ、積み上げ式工法で建てられていた。
 鉱山局(ANM)は18日、ブラジル国内に存在する積み上げ式工法のダムを2021年8月15日までに解体、もしくは使用停止にする事を決めた。住民の一時退避活動は、五つのダムの、使用停止計画の一環だ。
 ノーヴァ・リマ市、ヴァルジェン・グランデダム周辺地域から19世帯60人が、オウロ・プレット市の四つのダム周辺地域から5世帯15人が一時的に退避すると、ヴァーレは発表した。これらの家々は、ダムが崩壊した際には水や泥に飲み込まれる危険性が高い所に建っていた。
 ヴァーレ社は「危険地帯の住民には、ヴァーレ社と地元防災局から連絡が行く」と発表、またヴァーレ社はオウロ・プレット市、ノーヴァ・リマ市の都市開発がすすんだ地域は、ダム決壊の際も水や泥に飲み込まれる危険性がないため、退避措置の対象外とした(2月20日付アジェンシア・ブラジルより)