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《ブラジル》メンドンサ氏の最高裁判事就任式=民主主義遵守しマスコミ尊重と約束

16日のメンドンサ判事(Felipe Sampaio/Agencia Brasil)

 最高裁で16日、新判事のアンドレ・メンドンサ氏の就任式が行われた。ボルソナロ大統領が「筋金入りの福音派」として指名した同氏は就任式で、民主主義と憲法を遵守することを約束した。16、17日付現地紙、サイトが報じている。
 メンドンサ氏は今年7月、ボルソナロ大統領から、定年退職したマルコ・アウレーリオ・メロ判事の後任として指名された。
 だが、かねてから福音派牧師として知られていた同氏は、法相を務めていた昨年、法務省人事を福音派で固めることに奔走したとして、連邦議会から強い反感を買い、承認のための上院での口頭試問(サバチーナ)の開催を4カ月も遅らせられた。
 サバチーナは今月1日にようやく行われ、福音派的な言動を封印した結果、上院本会議での投票で47票の賛成票(反対票は32)を得て、最高裁判事として承認された。
 就任式にはボルソナロ大統領夫妻やアミウトン・モウロン副大統領、ロドリゴ・パシェコ、アルトゥール・リラ上下院議長などが参加。コロナ禍を考慮して、入場は60人ほどに限られた。また、最高裁内の規定で、ワクチンを打っていないボルソナロ大統領は、直前のPCR検査で陰性証明を提出しての参加だった。

 就任式の司式はルイス・フクス長官が行い、新判事の紹介はリカルド・レヴァンドウスキー判事が行った。レヴァンドウスキー判事はメンドンサ氏に関して、「国家総弁護庁(AGU)に所属している頃から長く知っているが、宗教的であることで問題を感じたことはない」とし、「必ずや国のために奉仕してくれるはずだ」と称えた。
 メンドンサ氏も就任挨拶で、「民主主義を遵守し、憲法に忠実でありたい」と明言。さらに、「社会において重要な役割を担っている」としてマスコミを尊重する姿勢を見せ、マスコミ攻撃で知られるボルソナロ氏とは異なる見解を見せた。
 メンドンサ氏の最高裁判事としての任期は長く、2047年まである。

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