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生活習慣病=慢性肝炎=肝硬変や肝ガン、招く=全身の倦怠感やだるさ特徴

健康広場

6月30日(水)

  だるい、疲れやすいと言った症状を甘く見ていても、実は肝炎に感染しているということもある。状態を放置しておけば、何年か後には肝硬変、さらには恐ろしい肝臓ガンに移行する可能性がある「慢性肝炎」について知る。
 【症状】
 慢性肝炎とは、肝炎ウイルスによるその名の通り、慢性的な肝障害で、炎症が六ヶ月以上続いている状態をいう。自覚症状としては、全身の倦怠感や食欲不振、異常なまでの疲れやすさが特徴的で、無症状の場合も少なくないので要注意。黄疸を示すことは、ほとんどない。
 しかし、採血して肝機能を調べれば、肝機能に障害があることが分かるため、健康診断や献血時に偶然、判明することが最も多いという。慢性肝炎の症状そのものは大したことがないが、「何かおかしいな」と感じたら早急に検査を受けたほうがいい。
 【原因】
 ほとんどがB型、C型肝炎ウイルスの感染によるものだ。B型肝炎ウイルスは、輸血や性行為、出産時の母子感染などで感染してしまい、ウイルス保持者の一部が、慢性肝炎を発症する。発見されてからの歴史が比較的浅いC型肝炎ウイルスだが、日本では従来から非A型非B型肝炎として研究が進んでいた。日本では慢性肝炎患者の約七割が、C型肝炎。患者の約三分の二が、慢性肝炎に進むため、特に注意が必要だ。
 約半数が、輸血時に感染したと見られ、残りは医療行為や覚せい剤の回し打ちで使う注射による感染と考えられる。C型肝炎は完治が非常に難しく約0・2%の患者しか直らない。また、十年で約三割が肝硬変に、二十年で半数が肝臓ガンに進行する恐ろしい病気でもある。
 【生活習慣への助言】
 当たり前、と言われるかも知れないがまず肝炎ウイルスにかからないことが肝心だ。C型肝炎ウイルスの最大の感染源である輸血だが、海外での輸血など安心できない医療体制のもとでは、輸血に配慮する必要がある。
 B型肝炎ウイルスも、同様に輸血には注意が必要だ。さらに性行為でも感染するため、必ず避妊具を使うこと。また、歯ブラシやかみそりなど血液に直接触れるのも避けたい。
 慢性肝炎は、必ず時もウイルスだけによるものではないことを忘れずに。特にアルコール性肝障害、脂肪肝なども慢性肝炎の一因となる。表に挙げたような「肝臓にやさしい」生活習慣を心がけることがよぼうにつながる。
 【早期発見には】
 「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓だけに、具体的な症状が出た時には、かなり症状が進行していることが多い。いつもよりも「疲れやすい」「だるい」など体が発しているSOSサインをきちんと把握し、最低でも年に一度は血液検査など健康診断を受けること。

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