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チェックアップの重要性と指針=連載(7)=援協総合診療所内科医=南利実

健康広場

2006年3月22日(水)

 健康な中・高年高齢者が運動、体操を規則正しく実行すると血圧値を下げるHDL-C値が増大。骨密度増加、筋肉力アップなどもみられ、非常に有益です。
 専門医は数年前まで、一日に三十分、一週間に三回の運動量で十分だと言明していました。今日では心臓血管などに有利な結果をもたらすには、一日に六十分、週に三、四回がコンセンサスになっています。
 しかし、運動は身体を危険にさらすことになりうると認識しておかなければなりません。(1)年齢に関したリスク(2)心脈管障害の存在には考慮すべき。運動不足の人がいきなり、ウオーキングやジョギングを始めてはならない。
 中・高年者が運動を始めたい場合には、一般内科に相談。本人の健康に適したものを選んでほしい。一般に、散歩のような軽度な運動から始めるように勧められている。ジョギングやサッカーのような激しい運動を希望するなら、負荷試験(負荷心電図)を受けなければならない。
 適度のアルコール飲用は冠状動脈病症のリスク・死亡率を低下させます。HDL-コレステロール(善玉)の量を増大。血小板に有利に働き抗酸化作用もあります。年齢・性別には関係ありません。禁酒家と多量に飲酒する人は逆に、危険が高まります。
 効果的なのは黒ビールや赤ワインです。アルコール率を考慮することを忘れてはなりません。ビール一缶はカロリーにして、一皿に盛った食事に相当します。肥満(特に腹部型肥満)になりやすい人は注意しなければなりません。
 TRH-Terapia de Reposicao Hormonal – ホルモン返却式治療
 更年期後の女性を対象にしたホルモン返却式治療により、冠状動脈障害の危険性の減少が長期的に観察されています。脳組織(認識危険減少)といった他の臓器にも有効に作用しているようです。エストロゲンが乳がん発生を促すようなら、婦人科医の指導を仰ぐべき。
 ストレス
 ストレスは、日常生活における規定化された行動、不安、鬱(うつ)、立腹、敵意、交際、気難しい人等は冠状動脈系障害の危険リスクの増加と組み合わせられています。感情的苦悩、慢性あるいは急性的(離婚、離別、死亡)にも同じ冠状系の病症と関連されています。いくつかの医学研究情報では、三倍までこの障害の発生の可能性を認めています。