ホーム | 日系社会ニュース | ペルー日本大使館人質事件=14日NHK 日本人医師団の姿描く

ペルー日本大使館人質事件=14日NHK 日本人医師団の姿描く

1月11日(土)

 コロニアでも人気のNHKプロジェクトXでは十四日、『「衝撃のペルー 男たちは生き抜いた」~人質127日間のドラマ~』と題して、ペルー日本大使館公邸人質事件の裏方として活躍した日本人医師団の姿を描く。以下は番組概要。
 平成八年十二月十七日、世界を震撼させる大事件が南米・ペルーで起きた。日本大使公邸人質事件だ。
 襲撃したのは、MRTA・ツパクアマル革命運動と名乗る武装グループ。天皇誕生日の祝賀パーティーに招かれていた招待客六百人余りを人質に取り、刑務所に収監されている仲間の
釈放をペルー政府に要求した。最後まで人質に残されていたのは七十二名、その中に「十三人の日本人サラリーマン」がいた。平均年齢は五十三歳。南米各地で働いてきた企業戦士たちだった。
 人質たちは、およそ十畳一間の空間に閉じ込められ、建物の各所に爆弾が仕掛けられた。トイレは、人質達が身元を隠そうと捨てた身分証で詰まり、悪臭を放った。皆、蒸し風呂と化した部屋の中で、靴を枕に眠った。ペルー政府と武装グループの交渉は難航し、監禁生活は長期化。人質たちは、身体に変調をきたし、危機が迫った。
 その時、人質たちの健康を守るため、立ち上がった特命チームがあった。日本赤十字の医師と看護士たち、総勢六名、中立の立場を掲げ、防弾チョッキも付けずに銃口にらみ合う公邸へと向かった。医師の鈴木隆雄(当時四六歳)は、懸命に人質達を治療し、励まし続けた。
 そして事件発生から百二十七日目、ペルー政府が強行突入した。激しい銃撃戦が繰り広げられ、人質達がいた部屋は、紅い炎で包まれた。絶体絶命の人質達、その運命は・・・。
 番組では、スタジオに人質となった民間企業の人たちを招き、事件後初めて明かされる衝撃的な事実を伝える。

image_print