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コラム オーリャ!


 わがコロニア文芸界では特に短詩型の分野に女性の作者が目立つ。そう聞いて、「国際女性の日」だった八日付本紙のニッケイ俳壇を一瞥すると、投句者のほとんどが婦人で占められていた。
 日本の文壇も女流作家の台頭が著しい。
 先の芥川賞で史上最年少候補となり話題をさらった女子高校生がいれば、受賞者は大道珠貴さんだった。片や、九二年からの十年間に直木賞を受賞した作家の四割近くは女性である。
 九日に開かれた文協バザーをのぞいてみた。古本即売コーナーへ足を向ければ、これまた女性陣に軍配が上がりそうな気配――。
 早稲田大学の図書館長になった市島春城は「読書八境」なる随筆で、読書に最適な場所を八つ挙げている。曰く飲中、獄中、僧院、林泉…といった具合だが、「化粧中」「台所」とかも今なら加えねばなるまい。(大)

03/03/11

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