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べレン国際空港=連警が日系人拘束=禁輸生物持出し容疑で

5月8日(木)

 ベレン国際空港で六日、同市在住の日系人ホシ・ミノルさん(五一)が、ブラジル国外への持ち出しが禁止された生物を輸出しようとした容疑でパラー州連邦警察に拘束された。六日付フォーリャ・オンラインが報じたもの。在ベレン総領事館によれば、ベレンで同地の日系人が禁止生物の輸出容疑で拘束されたのは初めてのケースだという。
 同紙の報道によると、ホシさんが拘束されたの六日午後。日本向けに送ろうとした三十四箱の荷物のうち二十箱に、ピラルクの幼魚やドラード、トゥクナレなどの魚類やカメ、エイなど輸出が禁止された生物七十七種類が含まれているのが、空港の通関検査で発覚した。
 これらの生物はブラジル環境院(IBAMA)により差し押さえられた。パラー州連邦警察の本部長は、ホシさんが環境保護法令違反で罰せられる可能性があるとの見方を示している。
 買い付けの伝票には国内の輸出入会社の名前が記されていた。この会社の社長は、国外持ち出しを禁じた生物が含まれていたことは知らないと語っているという。パラー州のIBAMAによれば、同社の支払う罰金は約三万八千レアルに上ると見られる。
 ホシさんは同地在住の日本人。二年ほど前から熱帯魚の輸出業に携わっているという。拘束を知ったベレン総領事館はホシさんに面会したが、差し押さえられた生物が輸出禁止であることを本人が知っていたかどうかは分かっていない。
 ホシさんは連邦警察の取り調べを受け、現在は仮保釈の状態だという。ベレン総領事館の藤枝一正領事は「現在詳細を調べているところ。起訴されるかどうかは現時点では分からない」と語っている。

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