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宝石の世界に魅せられた=大手宝石店が展示会=「自然界からの1度きりの贈り物」―サウエル氏の言葉―

6月6日(金)

 南アメリカ大手宝石専門店のアムステルダム・サウエル社(本社・リオデジャネイロ市、ジューレス・ロジェール・サウエル社長)は五月三十日午後三時から、サンパウロ市のホテルソフィテルで、「宝石のすばらしい世界」と題した展示会を開いた。
 インペリアル・トパーズやダイヤモンドなど、同社創立以来六十年あまりの間に収集した宝石を披露。訪れた人はさまざまな色彩の輝きに引き込まれた。 
 藤崎保憲リオ本社日本人担当マーケティング・チーフがレクチャーを行い、宝石選びのコツや歴史的なエピソードなどを語った。
 サウエル社長は一九二一年に、フランス・アンザスに生まれた。十代後半から、ミナス・ジェライス州、バイーア州で原石の採掘などの仕事に打ち込んだ。
 口癖は、「宝石は自然界からの一度きりの贈り物」ー。パイオニアとして、最前線で働いてきた経験から生まれた言葉だ。
 「宝石の王」とは、ダイヤモンドのことで愛と永遠の象徴とされる。ギリシャ語で、「絶対に打ち負かすことができない」という意味だ。マリリン・モンローが愛用したことでも有名。
 これに対し、「宝石の女王」はエメラルド。五千年以上の歴史を持ち、クレオパトラがこよなく愛した。サウエル社長は六三年に、ゴヤス州内の鉱山でエメラルドを発見。それがブラジル産のエメラルドとして国際的な認可を受け、注目を浴びた。
 高貴な色を放ち、見る人を魅了せずにおかない石は、インペリアル・トパーズだろう。三百年前には、歴代ロシア皇后の御用達でもあった。
 現在、世界中でブラジルのオウロ・プレット市(MG)でしか産出していない。濃い目のピンク系でサイズの大きいものや、コニャック色のものは、一カラット当たり二千ドル以上もする。
 タンザニアが唯一の産出国であるタンザナイトはまだ歴史が浅く、今後も需要が伸びると予想されている。
 宝石を選ぶ時の注意点は一般的に、サイズ、色、形状、透明度など。個人の感覚、ファッションも加味される。石の種類によって、視点も異なる。
 アムステルダム・サウエル社は証明書を発行して品質を保証している。田崎真珠と技術提携。ブラジルで購入した宝石について、日本でもアフターケアーをしている。

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