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「友情の太鼓」響く=バウルー=若者たち成果披露

11月21日(金)

 [バウルー]〈友情〉をテーマにした初の「バウル地域和太鼓発表会」が、去る九日、バウルー文協体育館で行われた。大会名には「地域」とあったが、ほかの遠隔地のチームも友情参加、華々しい発表会となった。参加チームは、すべてJICA派遣、小田幸久講師指導で、短年月の間によくもここまで浸透、と観客の人気は主催側の予想以上であった。和太鼓は、演奏する若者の心をとらえる日本の芸能のようだ。
 演奏は、田中晴美、中峯智輝、地元両生徒が開会宣言して始まった。まず地元バウル和太鼓《無限響》教室の第一、第二チーム、友情出演の響マリリア和太鼓チームが、川筋清流太鼓の演奏。マリリア・チームは結成後まだ二カ月、小田講師の指導もまだ二回しか受けていなかった。バウル無限響は、半年練習の成果を十分に発揮した。
 ほかの友情出演は、アルモニア、アチバイア、ジュンジアイ、コロニア・ピニャール(サンミゲル・アルカンジョ)。アチバイア・チームは、この日、午前四時にバウルー向け出発したという。途中オニブスが故障、到着したのはなんと十二時間後の午後四時、大会終了間際であったが、若いメンバーは残り少なくなった観衆、聴衆を前に元気一杯演技を披露、拍手を受けた。真夏の暑い日だった。各チームの生徒たちはたくさんの汗を流した。
 発表会を主催したバウル和太鼓・無限響教室は、バウルー日会の一部門として発足した。去る五月から小田講師の指導を数回、バウルー日本語学校生徒が受けて、練習を重ねてきた。練習の成果をすでにパウリスタ神社、マリリアの祭典などで披露して、〃後輩〃のマリリア響チームの模範となった。
 発表会の主な来賓は、渡辺一誠ブラジル太鼓連盟会長、五十嵐次郎ノロエステ連合文協会長、佐堂リンス慈善文化体育協会協会評議員会会長。佐藤風太郎バウルー文協会長、小田講師があいさつし、渡辺太鼓連盟会長が祝辞を述べた。また、今月初め日本から来た若い太鼓の指導者、瀬戸裕麻さんを小田講師が発表会参加者、観衆、聴衆に紹介した。(酒井威夫通信員)

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