ホーム | 日系社会ニュース | 文協、副会長増員へ=30代若手□戦後移民の2人=17日、臨時総会で

文協、副会長増員へ=30代若手□戦後移民の2人=17日、臨時総会で

4月17日(土)

 十七日に開催されるブラジル日本文化協会(上原幸啓会長)の第四十八回定期及び臨時総会では、増員分の副会長として戦後移民一人、文協初の三十代の若手が推薦される予定。また、新たに企画・予算担当理事、文化担当理事、社交担当理事職を作り、増員するなど、〃改革〃の具体像が表面化する総会となりそうだ。また、当日配られる文協機関紙『コロニア』はポ語編を先頭に配置するなど、現執行部独自の方向性が示される。
 定期総会は十七日(土)午前十時に第一次招集、十時半に第二次招集され、展示室で行われる。主な議題は、(1)〇三年度事業報告と会計報告並びに監査役会意見書の承認(2)評議会承認済み〇四年度事業計画や予算の追認(3)第六及び第七副会長、企画・予算担当理事、文化担当理事、社交担当理事の選挙ならびに理事会の空席補充(4)その他、となっている。
 文協の正副会長といえば、一世二世を問わず、若くて五十代、七十代でも当たり前というのが、今までの常識だった。これまで最も若くして副会長に就任したのは、一九九一年の二宮正人(当時四十三歳)と見られる。今回の三十代副会長が決まれば、文協初となりそうだ。長年文協理事を務めてきた高橋信夫さんも、「結構なことです」と賛辞を送る。
 と同時に、現執行部の一世としては上原会長、松尾治副会長ら子ども移民組のみで、二世エリート層が主流だったが、今回「戦後移民」が一人選出される予定になっている。
 新設される社交担当理事は、会員増加や文協事業への参加者を増やす目的で作られた。文化担当理事は文化関係の委員会をコーディネートする役職として作られ、ブラジル社会に対する広報をすると共に、企業、市役所、州政府、連邦政府との窓口になる。
 また、昨年末に辞任した岩崎徹理事の後任人事も行われる。「三人の新理事と現理事の重田エウゾ氏や、小川彰夫氏ら五人が中心になって、文協の新しい動きを作ってくれると期待している」(文協関係者談)。
 当日、配布される『コロニア』は機関紙として百三十号の歴史を持つが、最初にポ語で原稿を書き、日本語に翻訳し、ポ語編を最初に持ってくる試みは今回が初めて。就任一年を経た現執行部の具体的な〃改革〃が目に見える形で現れたものとして注目されそうだ。
 なお、総会に先立ち、第百二十六回評議員会が午前九時(第二次招集)から行われる。

image_print