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新しい花形伝えに=池坊の松永講師が来伯

新しい花形伝えに=池坊の松永講師が来伯

9月15日(水)

 新しい花形伝えに――。「池坊四支部合同講習会」で講師を務める華道家元池坊特別派遣教授の松永滋さんが十三日着聖した。
 ブラジルの池坊四支部(南米、ラテン、ブラジル、パラナ)では「日本に遅れをとらないよう、新しい様式の違いを教えてもらいたい」と考えており、今回の講習会に結びついた。日本から講師を招いた講習会は、約二十年間毎年開催されているという。
 平成十年、家元は新様式・立花新風体を発表。二、三年のうちに世界各地に広まったが、日本国内でも受け入れに戸惑っている人は多い。
 松永教授は、ブエノスアイレス支部での四日間の講習会・デモンストレーションを終えて来た。講習会を終えた十六日には成田に向けて出発する過密なスケジュールだ。
 グローバル化に伴って、華道の世界でも世界各地の花や文化が混ざりあうようになった。「時代の中で生まれた新しい花形を伝えると同時に、生け花全般がもつ本来の精神的なものもうまく伝えられたら」と語った。
 松永教授は一九四四年生まれ。六三年に池坊入門。八三年池坊中央研修学院特別科卒業、八七年池坊中央研修学院総合特別科古典立花研究室卒業。九〇年から〇三年まで台湾講習会のため十五回台湾へ足を運んでいるほか、米国、カナダ、バンコク、シンガポール、韓国、フィリピンなど世界各地で講習会・デモンストレーションを行なっている。

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