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香川県人移住史翻訳へ=「若者に理解してほしい」

3月15日(火)

 ブラジル香川県人会(菅原農夫雄会長)が今月二十一日に、創立五十周年を迎える。ほかの県人会と同様、若手の参加が同県人会でも、大きな課題の一つだ。県が昨年刊行した、『香川県人南米移住九十周年』をポルトガル語への翻訳や文化クラブへの転換などが提案されている。藤堂光義前会長が十日午後に、来社。その熱い思いを語った。
 香川県移住協会が五三年に発足。副会長に就任した今雪眞一氏(県立木田農業学校校長)が、五四年七月に来伯。卒業生たちの追跡調査などを実施した。これを受けて、県人会創立の機運が高まり、五五年三月二十日に、約六十人の出席のもと、創立総会が開かれた。
 その後、七八年に旧会館を購入した。老朽化のために、九四年に新会館建設に着工。九七年に、現会館が完成した。金毘羅宮の分霊を祭って、毎年十月に金毘羅大祭を行っているのが特徴だ。
 「うちは宿泊施設が整っているから、青年の出入りがあります」。藤堂前会長は設備の充実に胸を張るものの、活動に対する青年の参加はと言えば、疑問符をつけざるを得ない。
 同前会長は「非日系人が入会出来るように、文化クラブに変えるようにしなければならないでしょう」と明かす。昨年県が刊行した移住史を翻訳作業に励んでいる。
 記念式典は七月三十一日。真鍋武紀県知事の来伯を交渉している。母県から、十四~十五人が慶祝に訪れる見込み。

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