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ハルとナツ=「母はドラマのまんま」=平井さん老ク連鑑賞会で

2005年10月4日(火)

 NHK開局八十周年記念番組『ハルとナツ~届かなかった手紙~』の鑑賞会が三日、午前九時からブラジル日系老人クラブ連合会で行われた。テレビを一緒に見ながら感想を教えあうもので、この日放映されたのは二話目「出会いと別れ」。ハルとナツがお互いに出し合った手紙を読みながら、日本とブラジルで苦労した事を思い出すストーリーだった。
 「ほんとにこんなことがあったんだね」と言いながら鑑賞していた二世の平井博子さん(65)は、「母は妹らを日本においてきて三、四年で日本に帰るつもりだったみたいだけどお金が無くて帰れんかった」と自身の体験に重ね合わせた。
 平井さんの両親は一九三〇年にバストスに入植し、十年後はサンパウロ市に移り住んだ。平井さんが日本を訪れ、母の妹に会ったときは「姉さんは三年経ったら帰るゆうてたのに捨てられた、って言うてた。ドラマそのまんまでびっくりしたよ」。
 一九五七年にジャバクアラに移住した上野隆三さん(72)は「私は茶室建設のために渡伯したけど、叔母がアリアンサ移住地で綿やカフェの栽培をしていた。叔母の親戚もこのドラマみたいにマラリアでやられた」と話し、「おしんとテーマが似てるね」と感想を述べた。
 鑑賞会は最終回の六日まで毎朝行われる。

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