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連警で銃の再登録を=鉄砲店の元経営者=「相談に乗ります」

2005年12月24日(土)

 銃の再登録が必要になったこと、知ってますか――。個人の銃所持をめぐる問題が十月に実施された銃火器販売の是非を問う国民投票であらためて注目された。この銃所持について、連邦警察への再登録が必要になっていることが意外と知られていない。射撃の元ブラジル代表で、リベルダーデで長く銃砲店を経営していた小田俊勝さんは現状を危惧し、早めの対応を呼びかけている。
 小田さんは一九七〇年に工業移住者として渡伯。リベルダーデ区で写真店を経営するかたわら、八四年から九七年までグロリア街で銃砲店「OSK」を営んだ。自身も九四、五年に射撃のブラジル代表としてアトランタ、広島で開かれた世界大会に出場したほか、国内の各大会でいくどとなく優勝を重ねた実力の持ち主だ。
 銃の再登録を義務付けているのは、二〇〇三年に公布された政令10.826/03号。それまで民警が管轄していた銃火器登録に関する部門が連邦警察に移り、販売や購入にともなう登録、すでに銃火器を所持している人に連警への再登録が義務付けられた。
 「日本人も、ブラジル人でも誰も知らないんですよ」と語る小田さん。施行後の一年目は大きな動きはなかったが、「今年に入ってから規制が始まり、いくつか問題の起きているケースもあります」と現状を説明する。未登録の銃火器所持が発覚した場合、厳しい措置もありうるという。
 「捨てるなんて絶対駄目です。書類もあるし、いまはコンピュータで管理していますから、書類は残り続けます」。
 再登録には各種の身分証明書のほか、購入した際の書類なども必要になる。
 小田さんの店で銃を購入した人は一万人近くに上るという。小田さんは販売した際の書類を保管しており、今後、登録手続きなどの相談に乗っていく方針だ。すでにいくつかの地方都市で、地域の安全に関するセミナーとあわせた説明会を開催しているという。
 「とても重要なこと。銃を持っている人にも危険が伴うことですから、なるべく早く連絡してほしい。いつでも対応します」と小田さんは呼びかけた。
 問い合わせは、電話(11)7256・8578または9526・6940(午前八時から午後八時)まで。

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