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コラム 樹海

 憩の園は、慰問者を歓迎している。入居者と世間との壁を外部からの人たちとふれることによって取り払いたいからだ。全員が高齢者である入居者にとって、これは大変重要と位置付けられている▼慰問する人たちの「慰問の仕方」はさまざまである。もっとも多いのは歌を歌うことであろう。現場の施設運営実務者からすれば、慰問者への要望は、どうやら「歌」ではない▼昨年末、宮崎県人会の会員が訪問した際、一行の婦人部の有志が「何がもっともほしいですか」と尋ねた。答えは、さほど意外ではない。「高齢者用おむつ」と「コメ」(日本人が好む炊飯向き)であった。特におむつは、一日何度も取り替える。いくらあっても十分ということはない。コメは、現在一般に安価指向で、日本人が好むのは高い方に入る。だが、お年寄りはそれを一番食べたがっているという▼下世話にいえば、おみやげは「おかね」が一番いいのだろうが、あまりに剥き出しになってしまうから、品物の話になったのであろう▼人はとかく、「おのれのものさし」でものごとを計りがちだ。贈り物は相手の身になって、と分かってはいるのだが、いざ実行となると、そうしない。もちろん何でも贈ればいいんでしょうというのは、論外である▼宮崎県人会の一行は、入居者たちを「表情が固定している」と見、大口で笑わせるのはむずかしいと理解した。訪問時は、おむつを贈った後、芸で顔をほころばせることを目指そうではありませんか。(神)

06/01/13

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