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出場者を増やしたい!=ブラジル将棋連盟の4大大会=名人戦の減少が顕著=なんとか初心者〃開発〃を

2006年2月9日(木)

 ブラジル将棋連盟(中田定和会長)は老中戦(今月末ごろ予定)を皮切りに王将戦、名人戦、最強者戦と例年通りの大会開催を企画している。老中戦は今年が三十回目の記念大会。来年八月は同連盟創立六十周年(第六十回名人戦)を迎える。しかし会員の高齢化や若手の不足で、出場者が減少しているのは周知の通りだ。こうした現状を認識してもらおうと、データが少し古いものの、九七年~〇一年の出場者数の推移が広報されている。
 出場者数のデータを作成したのは内海博前会長。年度別、段別の出場者に分けている。それによると、落ち方が顕著なのは看板の名人戦。九七年(五十回記念大会)に百六十五人だったのが、九九年に百三十二人、〇〇年に百十人、〇一年に百四人になった。
 年によって、波があるものの老中棋戦、王将戦も同様の傾向を示している。
 データをみて、目に付くのは初段・段外がほぼ一桁台であることだ。〇〇、〇一年度老中戦は一人だけ。総当り戦・トーナメント戦自体が、成立しない状態だった。
 以前には出場者数三百五十人を記録。全盛時代を知る人には、ショックを与える結果かも知れない。 
 二段戦も最多で十七人(〇〇年最強者戦)。初段・段外を合わせて、初心者の大会参加が極めて少ないことが数字に表される形になっている。
 内海前会長は「手をつけなければならないのは、初心者開発」と調査書の中で訴えている。
 同連盟は将棋の入門書をポルトガル語で作成。〇三年には、地方などに配った。その効果が出場者数に、反映されてくることが期待されそうだ。
 中田会長は「囲碁の方は若い人に人気がある。でも、将棋はとっつきにくいのでは。みんなが知恵を出し合って、将棋を盛り上げていきたい」と話している。

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