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オザスコ市=赤塚氏が500万円の大型寄付=市と文協にドンと協力=友好公園や会館建設に

2006年2月28日(火)

 清涼飲料FFCパイロゲンで知られる株式会社「赤塚」の赤塚充良社長が来伯、同社のある三重県津市と姉妹提携を結んでいるオザスコ市と、オザスコ日伯文化体育協会に合計五百万円の大型寄付を行った。
 同氏は一九七三年、観葉植物、植木、洋ランの生産、販売を目的にアチバイア市に有限会社ブラジル赤塚植物園を設立。
 三重県津市とオザスコ市との姉妹友好提携に尽力、八〇年には同市名誉市民権を受けている。
 赤塚氏は二十四日、ひさ子夫人と共にオザスコ市議会を表敬訪問、市役所でエミジオ・ペレイラ・デ・ソウザ市長や当局関係者と面談した。
 現在、同市はシッコ・メンデス公園の中心部に日伯友好公園の建設を予定しており、赤塚氏はこれに対し、協力金四万レアル(二百万円相当)を寄付した。
 面談の場で、設計担当者が日伯友好公園の概要を説明。自然と人間との調和をテーマに橋や日本庭園をイメージ。彫刻家、リジア・レイナッチ、ニイ・キミさんの作品が配置されることを発表された。
 赤塚氏はあいさつのなかで、ひさ子夫人と共に再訪伯できたことを喜び、「二十一世紀は、いかに環境を良くするかという時代。そのなかで今回の公園計画はとても良いと思う」と話した。
 エミジオ市長は、「近年、急成長しているオザスコ市の発展に日系社会の献身は非常に重要」と評価しうえで、昨年の就任時に津市長にこれからの関係強化を誓う書簡を送ったことを明かした。
 市長は四月に津市で行われる姉妹提携三十周年記念式典に出席する予定になっており、両氏は互いに記念品を渡したうえで、日本での再会を誓った。
 市長や関係者と共に、三十年前の造成に尽力した市内の津公園を訪れた赤塚氏は、「何もなかった当時、トラック百七十台分の土を入れて、日本から造園の専門家を一人送ったんですよ」と往時を懐かしんだ。 同公園は現在、市が植樹した桜が五本、順調に育ち、結婚記念写真の撮影現場としても多く使用されているという。
 一行はオザスコ市の水源地としても有名で市民の憩いの場となっているシッコ・メンデス公園の元市長公邸で昼食会を行い、公園内にある友好公園予定地を視察した。
 午後七時からは、オザスコ日伯文化体育協会主催の歓迎夕食会が同協会会館で開かれ、約三百人が駆けつけた。
 救仁郷靖憲元連邦議員から、世界平和賞ドン・ペードロ・プリメーロを伝達された赤塚氏は、三百万円を会館建設費として寄付、平塚修同文協会長から感謝状が送られた。
 寄付金は、日本語学校や図書館、会議室を併設した二、三階部分の建設に充てられ、〇八年を目処に完成させる予定だという。 
 夕食会では、文協太鼓部などの余興に加え、ひさ子夫人が民謡で鍛えた自慢の喉を披露、会場からは万雷の拍手が沸きあがっていた。

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