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デカセギ事情を視察=岐阜大の寺島教授が来伯

2006年4月6日(木)

 岐阜県にある日系ブラジル人労働問題懇話会の座長、寺島隆吉岐阜大学教授が視察のため三月二十七日に来伯し、三日来社した。
 同会は、岐阜県労働行政室内経営者協会の会員である中小企業経営者やデカセギ労働者の意見を引き出すまとめ役的な位置にあるという。
 寺島さんは労働者が保険など十分な法的支援を受けていないことを指摘、座視できない問題としてデカセギ子弟の教育を挙げる。
 〇五年九月に同会が設置されてから年内に四回の懇談会が開かれた。日系人子弟や集住都市の状況をまとめた自治体関係者から話を聞くことも。
 「二十を超える経営者が参加しているが、『デカセギは調節弁』と言い切る経営者もいた」と寺島さん。多くはデカセギたちがどういう形で訪日しているのかに関心があるという。
 「日本語も分からないデカセギたちの対応に困る経営者も多いようです」と現場の声を伝える。

6日に意見交換会

 寺島さんは六日まで滞在、ブラジルの実情を視察する。帰国後、懇話会に今回の経験を反映させる考えだ。
 なお、岐阜県内のデカセギの状況や今回の視察の成果などについての意見交換会が六日午後一時から、岐阜県人会(R,Bueno de Andarade 446)で開かれる。
 寺島さんは「帰国までに出来るだけ多くの人の意見を聞きたい」と参加を呼びかけている。
 詳しくは岐阜県人会(電話=11・3209・8073)まで。

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